レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2020/07/03
- 登録日時
- 2020/08/04 00:30
- 更新日時
- 2020/09/17 16:09
- 管理番号
- 7652158
- 質問
-
未解決
下記漢詩の調査(出典、読み下し、口語訳)をお願いいたします。
「枕簟嫰涼」 陸遊
※掛け軸に書いてあったとのこと。インターネットと当館書籍で調べたが、該当の漢詩を見つけることが出来なかった。
- 回答
-
【 】は当館請求記号、ウェブサイトのアクセス日は2020年6月29日です。
資料①②③では、「枕簟嫩涼」が陸游(陸放翁)の作であると記述されています。
資料①③には読み下し文と口語訳が、資料②には口語訳が掲載されています。
①米菴河 輯 ; 洛東書院編輯所 編『墨場必携: 新註 25版』洛東書院, 昭和13【特222-490】(国立国会図書館デジタルコレクションhttps://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/1033232/51)p.62
口語訳:竹席(たかむしろ)の上に寝て居るときの光りの涼しさ。
読み下し:枕簟(てんてん)の嫩涼(どんりやう)
②山本正一 編『明解新修墨場必携』法政大学出版局, 1958【728-Y358s】(国立国会図書館デジタルコレクション(国立国会図書館/図書館送信参加館内公開 https://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/2486018/20)p.27
口語訳:竹席(たかむしろ)の上に身を横たえると浅涼を覚える
③米庵河 輯, 大文館書店 編輯『墨場必携 : 新註 : 大文館書店版 改訂』木耳社, 2010.3【KC612-J14】p.62
口語訳:竹席(たかむしろ)の上に寝ているときの涼しさ。
読み下し:枕簟(ちんてん)の嫩涼(どんりょう)。
また、次の資料等で調査しましたが、詩題や収録資料など、この詩句の出典とされる情報は見当たりませんでした。
諸橋轍次 著『大漢和辞典』修訂第2版 鎌田正,米山寅太郎修訂. 大修館書店, 1989-1990【KF4-E18】
鎌田正, 米山寅太郎 著『漢詩名句辞典』大修館書店, 1980.6【KK62-9】
前野直彬 [ほか]編『常用墨場辞典』尚学図書, 1988.6【KK62-E1】
福本雅一 選訳『律詩墨場必携』宋 二玄社, 1998.12【KK436-G5】
前野直彬 編『宋詩鑑賞辞典』東京堂出版, 1977.9【KK62-4】
「宋代名家詩」宋人及宋詩地理資訊系統(《網路展書讀》国立台湾大学図書館ウェブサイト内)(http://cls.lib.ntu.edu.tw/sung/sung/SMP_MenPoem.html)
なお、四庫全書電子版CD-ROMで調査したところ、錢惟善の「新安徐氏號茂林亭曰深淨」という詩に「枕簟嫩涼」の語句が含まれていました。読み下し文および口語訳は見当たりません。同資料を検索した限りでは、陸游の詩で「枕簟嫩涼」の語句を含むものは見当たりませんでした。
錢惟善の当該詩の本文は次のサイトに掲載されています。
江月松風集.卷七~卷十二 by(元)錢惟善(Internet Archive)
https://archive.org/details/06040972.cn/page/n56/mode/2up
- 回答プロセス
- 事前調査事項
-
Webページ:書陵部所蔵資料目録・画像公開システム(https://shoryobu.kunaicho.go.jp/)
漁隠叢話 (7・後集巻第24-32) コマ数[73/82]右ページの後ろから4行目
書籍
「書を学ぶ人のための唐詩入門」村山吉廣 二玄社
「中国の四季 漢詩歳時記」野口一雄 講談社
「唐詩」村上哲見 講談社
「漢魏六朝の詩 上下」石川忠久/編著 明治書院
「唐詩選 上中下」ワイド版 岩波文庫 岩波書店
「中国名詩選 上中下」ワイド版 岩波文庫 岩波書店
「新編 中国名詩選 上中下」川井康三/編訳 岩波書店
「唐詩の旅 長江篇」松原朗 社会思想社
「対訳唐詩三百首 上下」江口孝夫 勉誠出版
「漢詩選12」倉田準之助 集英社
「漢詩選13」前野直彬 集英社
「全釈後漢書 第14冊」
「新修墨場必携 上下」 山本正一/編
「中国故事成語大辞典」東京堂出版
「出典のわかる故事成語・成句辞典」明治書院
「条幅制作のための漢詩名句墨場辞典」東京堂出版
「新明解四字熟語辞典」 三省堂
「新釈漢文大系」 明治書院
「全唐詩 上下」上海古籍出版
「大漢和辞典」
- NDC
- 参考資料
- キーワード
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- アジア(レファレンス)
- 調査種別
- 内容種別
- 質問者区分
- 登録番号
- 1000285281