レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2016/09/01
- 登録日時
- 2018/10/25 00:30
- 更新日時
- 2018/10/25 00:30
- 提供館
- 宮城県図書館 (2110032)
- 管理番号
- MYG-REF-180061
- 質問
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解決
苗字必称義務令を受け,苗字はどのようにして付けられたのか知りたい。
- 回答
-
以下の資料に記載がありました。※【 】内は当館請求記号です。
資料1 丸山浩一『解明!由来がわかる姓氏苗字事典』金園社, 2015【288.1/158/R】
p.27-28「明治の苗字騒動」の項
「(前略)苗字創設には1祖先からの伝承 2家系上記念すべき事項 3屋号・職業・村落内での通称 4居住地または発祥地の地名 5本分家間の区別 6瑞詳性 7有力者からの賜苗などが要因と思われる。(中略)賤ヶ岳七本槍の加藤・福島・片桐・脇坂などの苗字をつけたという話もある。(中略)魚の名前をつけたとか、徳川四天王(酒井・榊原・井伊・本多)にしたとかエピソードには事欠かない。(中略)前の人と同じ苗字という意味で左に同じといったら左同さんにされたという話もある。(後略)」
資料2 丹羽基二『地名苗字読み解き事典』柏書房, 2002【288.1/023/R】
pp.43-44「明治にできた『苗字必称令』」の項
「(前略)旧士族はもとの苗字にかえした。百姓、町人等は大部分、ふるさとの地名をつけた。また祖地のはっきりしないのはテキトウに付けた(中略)塾の先生や、神主、僧侶などに付けてもらったのもある。中には役場の戸籍係に『テキトウにしてくれ』なんていって、適藤なんて苗字もある。(中略)一部、屋号、職業名もある。(中略)発生はさまざまで殿さまから下賜された日本などの苗字もある。(後略)」
資料3 丹羽基二『日本の苗字読み解き事典』柏書房, 1994【288.1/943/R】
p.546「3 明治新姓の実態」の項
「文字の書けない農民などは、そのまま吏員が教えもし、また適当に付けてもやったろう。(中略)どういう風に付けられていたか? 1 発祥地や住地に関係のある地名を付ける。2 祖先の言い伝えや、曰くなどから採る。3 職業、屋号などから採る。4 ゆかり、あやかりから付ける。5 佳称、佳字などから付ける。」
p.550「3、珍姓奇姓の曰く-古人の知恵」の項
「一村を同じものにしようという考え方もあって、その村の名主などが、自分と同じ苗字をまとめて付けてしまったということもあった。(中略)村の学識者(坊さん、寺子屋の師匠、儒者、神主、医者など)に付けてもらったりもした。(中略)愛媛県下のある漁村では、魚の苗字で通すと、隣村では野菜でこれに対抗したという例もあった。(後略)」
- 回答プロセス
- 事前調査事項
- NDC
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- 系譜.家史.皇室 (288 9版)
- 参考資料
- キーワード
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- 苗字必称令
- 名字
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 社会人
- 調査種別
- 事実調査
- 内容種別
- その他
- 質問者区分
- 登録番号
- 1000244389