レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2015/07/03
- 登録日時
- 2018/06/28 00:30
- 更新日時
- 2018/06/28 10:20
- 管理番号
- 所沢本-2018-008
- 質問
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解決
「切れろ、別れろは芸者のときにいう言葉」というセリフが出てくる芝居の作品名を知りたい。
- 回答
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おさがしの芝居は、泉鏡花作の「婦系図 湯島の境内」です。
以下の資料とサイトに記載があります。
〇『鏡花小説・戯曲選』 第12巻 泉鏡太郎/著 岩波書店 1982年
〇『泉鏡花』泉鏡花/著 筑摩書房 2008年
〇『名セリフの力』葛西聖司/著 展望社 2000年
〇「劇団新派公式サイト 作品紹介(名セリフ)」 『婦系図(おんなけいず)』湯島境内の場
- 回答プロセス
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1.所蔵資料の内容確認
〇『鏡花小説・戯曲選』 第12巻 泉鏡太郎/著 岩波書店 1982年
p15「湯島の境内」にお蔦のセリフとして「ですから、死ねとおつしやいよ。切れろ、別れろ、と云ふから可厭(いや)なの。」と記載あり。
2.インターネット検索
”婦系図“”新派“で検索
〇劇団新派公式サイト 作品紹介(名セリフ)
『婦系図(おんなけいず)』湯島境内の場 でお蔦のセリフとして「また飽きられてたまるもんですか。切れるの、別れるのってそんなことはね、芸者の時にいうことよ。今の私には、死ねといって下さい。」と記載あり。
3.後日調査による追加資料
〇『泉鏡花』泉鏡花/著 筑摩書房 2008年
p442「湯島の境内」にお蔦のセリフとして「切れるの別れるのッて、そんな事は、芸者の時に云うものよ。…私にゃ死ねと云って下さい。蔦には枯れろ、とおっしゃいましな。」と記載あり。
〇『名セリフの力』葛西聖司/著 展望社 2000年
p39~42「別れろ切れろは芸者の時にいうことば」の章に、出典は明治時代に書かれた人気小説で泉鏡花の代表作「婦系図」であることが記載されている。また、「劇化にあたり、お蔦と主税の離別場面が書き加えられ、それが大ブレイクした。「湯島境内の場」がそれだ。」と記載あり。
4.確認したところ、記載のなかった資料
×『名セリフ言語学』戸板康二/著 駸々堂出版 1983年
×『名セリフ!』鴻上尚史/著 文芸春秋 2004年
- 事前調査事項
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泉鏡花の『婦系図』のはずだが、小説にこのセリフはなかったとのこと。新派の芝居らしい。
- NDC
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- 小説.物語 (913 9版)
- 歌舞伎 (774 9版)
- 参考資料
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- 鏡花小説・戯曲選 第12巻 泉鏡太郎/著 岩波書店 1982.5 913.6
- 泉鏡花 泉鏡花/著 筑摩書房 2008.3 913.6 978-4-480-42511-9
- 名セリフの力 葛西聖司/著 展望社 2000.2 774.04 4-88546-027-1
- 劇団新派公式サイト 作品紹介(名セリフ) http://www.shochiku.co.jp/shinpa/works/lines/ 2018/6/14 (『婦系図(おんなけいず)』湯島境内の場)
- キーワード
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- 婦系図
- 湯島の境内
- 泉鏡花
- 新派
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 事実調査
- 内容種別
- 言葉
- 質問者区分
- 一般
- 登録番号
- 1000237660