レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2017/04/26
- 登録日時
- 2018/02/15 00:30
- 更新日時
- 2018/03/20 16:00
- 管理番号
- 茨城-2017-022
- 質問
-
解決
茨城県常陸太田市金砂郷町にある芦間という地名の歴史を知りたい。
市村高男著『戦国期東国の都市と権力』(思文閣出版、1994年) 166頁には、佐竹氏が家臣を「蘆間政所」、「阿島政所」に補した旨が記載があるが、古文書で芦間の地名に異なる字があてられる事例があったか。また、佐竹時代に当地を修めた奉行人なり領主がいれば知りたい。
- 回答
-
市町村史,及び代表的な地誌で調査しました。
『戦国期東国の都市と権力』に取り上げられているような家蔵文書については,通読しなければならないため調査いたしかねます。ちなみに,県史作成のため収集し翻刻した『茨城県史料』は,中世編だけで6巻あり,うち秋田藩家蔵文書は4・5巻に収録されています。
(1) 『金砂郷村史』(金砂郷村史編さん委員会 編,金砂郷村,1989)
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000002016398-00 (国会,東京都立所蔵あり)
p.154 原始・古代「第4章 常陸国風土記の時代」中,『新編常陸国誌』を引用し,久米郡の解説の中に「葦間」とあります。
p.283 中世「第2章 室町・戦国期の金砂郷」に「金砂郷村中世の地名一覧表」があり,「葦間」,「足満」「あし間」が挙げられています。史料名・出典も記載されています。
また,中世第1章から第2章(p.197-292)にかけてご覧になれば佐竹時代の支配関係も記載されています。
(2) 『茨城県史料 近世地誌編』(茨城県史編さん近世史第1部会 編,茨城県,1968)
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000001224981-00 (国会,東京都立所蔵あり)
「水府志料」
p.221 久慈郡の村名一覧に「芦間村」あり。
p.309 和久村の解説中「芦間の内和久村」とあり。
p.310 「芦間村」「芦間山」解説あり。
「常陸紀行」
p.407 紙漉きの郷の一つとして「芦間」あり。
p.419 東金砂山の項に金砂合戦について記述あるが,芦間の地名なし。
(3) 『角川日本地名大辞典 8 茨城県』(「角川日本地名大辞典」編纂委員会 編纂,角川書店,1983)
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000001646574-00
p.67 「芦間」項目あり。中世~近代まで時代ごとの解説あり。文書の出典は上記(1),(2)に同じ。
(4) 『日本歴史地名大系 第8巻 (茨城県の地名)』(平凡社,1982)
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000001595807-00
p.138-139 「芦間村」項目あり。文書の出典は上記(1),(2)に同じ。
(5) 『茨城の地名 増補』(江原忠昭 著,耕人社,1976)
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000001221663-00
p.6 「芦間」あり。古代・中世・近世関係の主要文書中の地名として「蘆間」と書かれています。
- 回答プロセス
-
回答のとおり。
- 事前調査事項
- NDC
-
- 日本 (291 9版)
- 参考資料
-
- 金砂郷村史金砂郷村史編さん委員会/編集金砂郷村
- 近世地誌1茨城県立歴史館
-
茨城県 , 茨城県史編さん近世史第1部会 編. 茨城県史料 近世地誌編. 茨城県, 1968.
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000039-I002130196-00
- キーワード
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- 郷土,人物,地名
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000230646