レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2017年12月2日
- 登録日時
- 2017/12/20 12:09
- 更新日時
- 2017/12/22 13:57
- 管理番号
- 135
- 質問
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解決
尼崎地域に固有の変わった姓について知りたい。どのような姓があるのか。また由来・由緒が伝えられる姓はあるのか。
- 回答
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大正5年(1916)刊行の『尼崎市現勢史』に、「尼崎市は奇姓の人多し」とし「類似少なき奇姓集」として「中馬(ちゅうま)」「白髪(しらが)」など79人の姓をピックアップして紹介しています。
また、市域に伝わる古くからの姓にまつわる由緒・由来の例として、難波(なにわ)村(現尼崎市域中央部、庄下川沿いの地域)の年寄中を務めてきた家々を「難波七姓(時代により八姓とも)」と称したことをあげることができます。行幸中の仁徳天皇が、難波村にあった「難波の梅」を愛で、難波の里人に姓を下賜したという伝説に由来しています。なお、「難波七姓」について記す『尼崎志』第二篇の「東難波八幡神社」の項には、これを構成する姓として廣岡・上村・大江・小寺・木嶋(木島)・高岡・保楽寺・行本・奥島・津吉といった家々があげられ、これらのうちどの家が七姓(あるいは八姓)を構成するのかという点については諸説があり、時代による変遷もあるということのようです。
「難波七姓」の各家には、後の時代の由緒が伝えられるものもあります。例えば廣岡家の場合、播磨の赤松家一門九家(七條・有馬・廣岡・伊豆・上野・永良・葉山・本郷・在田)のうちの一家であったことが、前記の『尼崎志』第二篇「東難波八幡神社」の項や同書第一篇「浄徳寺」の項に記録されています。
- 回答プロセス
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1 尼崎地域の変わった姓について書かれた文献
◆『尼崎市現勢史』(土井源友堂、1916)
「類似少なき奇姓集」として、当時の市域で確認できる79の変わった姓が記されている。
2 由来・由緒が伝えられる姓について書かれた文献(難波七姓)
◆『尼崎志』第二篇(尼崎市役所、1931)
「東難波八幡神社」の項に「難波七姓」についての記述があり、廣岡家など各家の由緒を記す。
◆『尼崎志』第一篇(尼崎市役所、1930)
「浄徳寺」の項目に廣岡家の由緒を記す。
- 事前調査事項
- NDC
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- 近畿地方 (216)
- 参考資料
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- 富田玆嘉, 前川佐雄 編 , 富田, 玆嘉 , 前川, 佐雄. 尼崎市現勢史 : 市制実施記念. 土井源友堂, 1916. (当館請求記号219/A/ト)
- 尼崎市/編 , 尼崎市. 尼崎志 第二篇. 尼崎市役所, 1931. (当館請求記号219/A/ア-2)
- 尼崎市/編 , 尼崎市. 尼崎志 第一篇. 尼崎市役所, 1930. (当館請求記号219/A/ア-1)
- キーワード
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- 姓
- 名字
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- 郷土
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000226737