レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2015年11月01日
- 登録日時
- 2015/12/25 10:17
- 更新日時
- 2016/01/05 10:31
- 管理番号
- 市川20151101-01
- 質問
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解決
大沼竹渓(おおぬまちくけい)について調べている。
- 回答
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大沼竹渓は『国書人名辞典 1』(岩波書店 1993)p.343によると、宝暦十二年(1762)生まれ、文政十年(1827)十二月二十四日没。江戸幕府の幕臣で漢詩人でもある。同じく漢詩人として知られた、大沼枕山(ちんざん)の父である。元は尾張の鷲津家の生まれで、鷲津幽林の長男。名は典、字は伯経、通称は*次右衛門、竹渓と号した。のちに幕府御広敷添番衆大沼又吉の養嗣になった。
参考資料として『荷風全集15』(岩波書店 1993)が記載されており、確認すると、永井荷風の外祖父の家系が鷲津家で、荷風とは遠縁にあたるということが「下谷叢話」に詳しく書いてある。その「下谷叢話」の中に「今日竹渓の生涯を窺知るには其子枕山の後年に上木した遺稾二巻があるばかりである。」p.139とあり、国文学研究資料館デジタル公開資料で『竹渓先生遺稿 上』(万青堂 1875)http://base1.nijl.ac.jp/iview/Frame.jsp?DB_ID=G0003917KTM&C_CODE=0098-008303(2015.12.1確認)が閲覧できる。
また、国立国会図書館では、近代デジタルライブラリーで『竹渓先生遺稿』(元田直 1900)が閲覧でき、古典籍資料室に『竹渓先生遺稿2巻』(1864)がある。
その他、松崎慊堂の『慊堂日暦 1』(平凡社 1989)p.50には大沼竹渓について、「*治右衛門と称す。与力にしてことを致せるもの。今は下谷加藤侯の南に居る。細井平洲の門人」とある。
竹渓の作品で、江戸川・行徳を詠んだ漢詩「陪尾藩大夫鈴木君遊于行徳船輙賦即景」が『千葉県東葛飾郡誌』(千葉県東葛飾郡教育会 1923)p.1227に記載されている。
*次右衛門、*治右衛門は出典の通り
- 回答プロセス
- 事前調査事項
- NDC
- 参考資料
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市古貞次 [ほか]編纂 , 市古, 貞次, 1911-2004. 国書人名辞典 第1巻. 岩波書店, 1993.
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000002290029-00 , ISBN 4000800817 - 永井 壯吉. 荷風全集 第15巻. 岩波書店, 1993.12. (荷風全集) , ISBN 4-00-091735-8
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市古貞次 [ほか]編纂 , 市古, 貞次, 1911-2004. 国書人名辞典 第1巻. 岩波書店, 1993.
- キーワード
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 事実調査
- 内容種別
- 郷土 人物
- 質問者区分
- 登録番号
- 1000186169