レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 20150902
- 登録日時
- 2015/12/18 00:30
- 更新日時
- 2015/12/18 00:30
- 管理番号
- 福参-1011
- 質問
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解決
1979(昭和54)年第49回文学界新人賞の最終候補作となった、 「酸き葡萄酒」(高樹のぶ子/著)が載っている本を探している。
- 回答
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「酸き葡萄酒」というタイトルで収録されている小説は見当たらなかった。以下の参考資料によると、同作は「残光」と改題されているようである。
参考資料1『高樹のぶ子』p.24-25
「一九八二年五月発表の「残光」(「文学界」)については、一九七九年に高樹が「文学界」新人賞に応募、落選した「酸き葡萄酒」が初出とみられ」という記述あり。また、「残光」について、離婚した三十代独身女性と、キリスト教の奉仕会に属する父子との関わりを描いたものであることがうかがわれる。
参考資料2『寒雷のように』p.141-204
「残光」を収録。改題などについて触れた記述は見当たらず。
参考資料3『文学界』1982.5月号 p.110-144
「残光」を収録。同じく、改題などについて触れた記述は見当たらず。
参考資料4『文学界』1979.12月号 p.170-174
1979年の「第49回文学界新人賞決定発表」の記事があり、最終予選を通過した5作品中に、「「酸き葡萄酒」高樹のぶ子」と記されている。また、選評「心残り」田久保英夫(p.171)中に、「高樹のぶ子氏の「酸き葡萄酒」は、三十過ぎの独身女性と、キリスト教の「奉仕会」とのかかわりを描いて」という記述がある。
参考資料5『別冊文芸春秋』1990.4 191号 p.18-19
高樹のぶ子「辛い季節の中で」を収録しており、この中に「文学界新人賞に、初めて応募した作品は『酸き葡萄酒』という、聖書からとったタイトルにした。無能で社会生活からドロップアウトした男とその息子を、若い女が傷つける(中略)という話だった」と記されている。
- 回答プロセス
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高樹のぶ子について書いている本を参照。
- 事前調査事項
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今までの調査範囲 NDL-OPAC
「作品名から引ける日本文学全集案内 第Ⅱ期」
「短編小説24万作家名目録」
- NDC
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- 小説.物語 (913 8版)
- 参考資料
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- 1 高樹のぶ子 与那覇 恵子/編 鼎書房 2006.8 910/268/2886 p.24-25
- 2 寒雷のように 高樹 のぶ子/著 文芸春秋 1984.4 F/タ77/S42 p.141-204
- 3 文学界 1982年5月 文芸春秋 M/L/59 p.110-144
- 4 文学界 1979年12月 文芸春秋 M/L/59 p.170-174
- 5 別冊文芸春秋 1990年4月 191号 文藝春秋 M/L/310 p.18-19
- キーワード
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- 日本文学 現代小説
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- その他
- 質問者区分
- 図書館
- 登録番号
- 1000185893