レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2001年07月13日
- 登録日時
- 2015/12/17 15:42
- 更新日時
- 2016/07/22 16:59
- 管理番号
- 20151216
- 質問
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解決
木曽義仲の息子、志水冠者義高の母は誰か。巴御前であると書いてある本と、そうでないとする本と両方ある。
- 回答
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義仲の息子、義高(義隆・あるいは義基・あるいは義重)の母は不明です。
以下の二つの説があります。
①今井兼平の娘という説:「尊卑分脈」『鎌倉室町人名事典』
②鞆絵(巴)とする説:「木曽系図」
①の説は、兼平と義仲は一歳しか違わないので、兼平の娘が義高の母になるのは成立しません。
②の説は、根拠が不明で、巴御前自身が物語文学などの伝説的記録の中でのみ存在する、実在不明の人物です。
巴御前:中原兼遠の娘(今井兼平の妹)
(『源平盛衰記』・『鎌倉事典』・『鎌倉室町人名事典』)
:樋口兼光の娘(『源平戦諍録』)
- 回答プロセス
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①人物事典で源義高を確認する。
②東京大学史料編纂所のデータベース検索で、大日本史料を確認する。稿本。義高については『帝王編年記』の「義仲息 頼朝婿」と、「尊卑分脈」の「母 今井四郎兼平女」という情報のみ。
③『続群書類従 第五輯上』で系図を確認する。木曽系図。清和源氏系図。
④木曽義仲を扱った資料を見る。
⑤巴御前を扱った資料を見る
⑥Ciniiを「志水冠者義高」で検索
- 事前調査事項
- NDC
- 参考資料
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- 『鎌倉・室町人名事典』 安田元久/編 新人物往来社 1990年 【K1 281】 P429 巴御前,P589 源義高
- 『日本中世内乱史人名事典 上巻』 佐藤和彦/〔ほか〕編 新人物往来社 2007年 【k281.03】 P143~144
- 『続群書類従 第5輯上』 続群書類従完成会 1931年 【R 081.5】
- 『木曾義仲のすべて』 鈴木彰/編 新人物往来社 2008年 【289.1 ミ】 P118~ 120
- 大日本史料(稿本) 寿永三年4月26日条 0085 http://wwwap.hi.u-tokyo.ac.jp/ships/shipscontroller?cfname=W61/61.ctl&pfid=imag02&mgno=020100096571&session=192168252039FA25748649CD6B6151637B07833AE21A&datakubun=01 (2015年12月17日確認)
- 木曽義仲受難の選択 : 「人質・清水冠者の派遣」武久 堅 P16~ http://ci.nii.ac.jp/els/110002556700.pdf?id=ART0003318662&type=pdf&lang=jp&host=cinii&order_no=&ppv_type=0&lang_sw=&no=1450331899&cp= (2015年12月17日確認) Cinii オープンアクセス論文
- キーワード
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- 木曽義高 きそ よしたか
- 源義高
- 志水冠者義高 しみずかじゃ よしたか
- 清水冠者義高
- 源義基 みなもとのよしもと
- 源義重 みなもとのよししげ
- 志水義高
- 清水義高
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 事実調査
- 内容種別
- 人物
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000185875