レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2014年01月16日
- 登録日時
- 2015/12/16 17:48
- 更新日時
- 2016/01/05 16:14
- 管理番号
- 宇南15-00217
- 質問
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解決
蚊帳は日本ではいつ頃から使われ始めたか。鎌倉時代にあったか。
- 回答
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1『世界大百科事典 6巻』 かや 蚊帳 p.100
「《日本書紀》によると応神天皇の時に中国の呉から蚊屋衣縫という技術者が渡来したとある。」
2『日本史小百科 家具』 蚊帳(蚊屋) p.52-53
「『播磨風土記』には飾磨郡加野里の地名の由来について「加野と称するは,応神天皇の巡行の時,ここに御殿を造り,蚊屋を張った故に加野と名づけた」と書かれている。また『日本書紀』にも,応神天皇の時代,呉から蚊屋衣縫(かやのきぬぬい)という女性技術者が渡来した記録がある。」
「蚊屋の記録が多くなってくるのは室町時代頃からで,『大乗院寺社雑事記』などには,しばしば貴族や武士の間で贈答品とされていたことが書かれている。」
「江戸時代にはかなり民衆の間に普及した。」
皇大神宮儀式帳(平安時代初期)に「外蚊屋」(そとのかや)「内蚊屋」(うちのかや)の記述あり。
春日権現験記録絵(鎌倉時代の絵巻物)にも同様の絵あり。
3『家具と室内意匠の文化史』 蚊帳 p.99-101
「春日権現験記録絵」に描かれている,外蚊屋と内蚊屋の写真がある。
4『「絵引」民具の事典』 かや【蚊帳】 p.170
「奈良時代から貴族の住まいで使われ,蚊屋とも書いた。もとは絽(ろ)や紗(しゃ)の絹織物でつくられたが,のちに麻布を用いたものが普及した。江戸時代には一般庶民の間にも広がり,木綿製や紙製も出現した。」
蚊帳の図と説明がある。
- 回答プロセス
- 事前調査事項
- NDC
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- 衣食住の習俗 (383 8版)
- 参考資料
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世界大百科事典 6(カヘナ−キス) 改訂新版. 平凡社, 2007.
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000001-I004904247-00 -
小泉和子 著 , 小泉, 和子, 1933-. 家具. 東京堂出版, 1995. (日本史小百科)
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000002497831-00 , ISBN 4490202733 -
小泉和子 著 , 小泉, 和子, 1933-. 家具と室内意匠の文化史. 法政大学出版局, 1979.
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000001438686-00 -
岩井宏實 監修 , 工藤員功 編 , 中林啓治 作画 , 岩井, 宏実, 1932- , 工藤, 員功, 1945- , 中林, 啓治, 1935-. 「絵引」民具の事典. 河出書房新社, 2008.
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000009606489-00 , ISBN 9784309224879
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世界大百科事典 6(カヘナ−キス) 改訂新版. 平凡社, 2007.
- キーワード
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- 蚊帳
- 蚊屋
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 事実調査
- 内容種別
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000185702