レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2015/05/01
- 登録日時
- 2015/07/18 00:30
- 更新日時
- 2015/07/18 00:30
- 管理番号
- 6001008959
- 質問
-
解決
中世ヨーロッパの医療従事者のうち、看護師のような役割を果たす人はなんと呼ばれていたのでしょうか。中世ヨーロッパにおける看護師の「役職名」を知りたいです。
インターネットで検索してみましたが、うまく資料を見つけることができませんでした。参考となる書籍を教えてください。
- 回答
-
中世ヨーロッパにおける看護師の「役職名」について、当館所蔵資料に次の記述がありました。
『系統看護学講座 別巻9 看護史』(杉田暉道/著者代表 医学書院 2005.2)【492.9/45N】
第2章 宗教下における中世の看護
p.28-35 A カトリックによる宗教的看護
1)ローマにおける初期キリスト教看護
p.29 「・・・・・貧困者や病人のために、教会は助祭 deacon という制度をつくり、・・・・・。はじめは教会内での奉仕にとどまっていたが、布教の範囲が拡大され、信者の数も多くなったので、助祭の活動も自然に外部に向けられ、訪問看護が盛んになった。」
2)十字軍の遠征と看護
p.31 「中世における文化の伝統は教会のなかに保存されたのであるが、神の使徒としての修道院は、病人の看護という具体的な慈善行為のあらわれとして多くの収容施設を設けた。・・・・・修道院 monsstery と托鉢僧団 friars は、創立者の遺志と伝統をまもって十字軍時代には目ざましい活躍をした。」
4)中世のカトリック系教団病院
p.33 「バシリアス Basilias と呼ばれる施設には、・・・・・医師や看護人のほか貧病者収容のための特別任務をもつ役員がいた。」
『看護師の歴史』 (クリスティン・ハレット/著 国書刊行会 2014.5)【498.1/2038N】
p16-21 暗黒時代と中世
女性治療者
p16 「女性治療者は薬草や水晶などの知識を継承した。ほとんどの村にこういう知識を持つ〈賢婦人〉が1人はいて・・・・・」
宗教界と俗世
p18 「・・・・・職を志す女性は修道女になる過程で看護を学んだ。」
「もう一つの宗教的な動きは・・・・・彼らは中世や近世初期の都市を歩き回り、病人や貧者の家々に入って手当てをしたり慰めたりした。こういう人びとはしばしば〈在俗第三会)と呼ばれ・・・・・」
騎士修道会
p20 「・・・・・騎士修道会はもっとも英雄視されている。〈聖職者団 brotherhoods〉と呼ばれるこれらの集団は、男が負傷者の治療に当たった・・・・・もっとも有名なのは「聖ヨハネ騎士団」で、「看護修道女会 (the Hospitaller Domes)という女性部があった。」
[事例作成日:2015年5月1日]
- 回答プロセス
- 事前調査事項
- NDC
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- 医学 (490 8版)
- 参考資料
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- 系統看護学講座 別巻9 第7版 医学書院 2005.2 (28-35)
- 看護師の歴史 クリスティン・ハレット‖著 国書刊行会 2014.5 (16-21)
- キーワード
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- 人物・団体,その他
- 質問者区分
- 個人
- 登録番号
- 1000177448