レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2014/12/17
- 登録日時
- 2015/02/01 00:30
- 更新日時
- 2015/02/01 00:30
- 管理番号
- 北方 14-0140
- 質問
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解決
馬橇で丸太を運ぶ時に使う「バチ」について
・語源
・どのようなものか
- 回答
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事典を引く
・一般的な百科事典、国語辞典では確認できず(確認資料『世界大百科事典』『日本大百科全書』『広辞苑』『日本国語大辞典』)
・『北海道大百科事典 下 た-わ』(回答資料1)
→p404「バチ橇」説明と写真1点
「左右の台木(ずり木)にヤマ(チチ)を1個ずつ削り出し、その上に横木(ユウ木)を1本わたした橇。北海道一円で使われ、木材の先端に横木を乗せ、傾斜地を滑り降りる。(以下略)」。「バチ」の意味については記されていない。
・『日本民具辞典』(回答資料5)
→p448「ばちぞり 撥橇」説明のみ
「雪の急斜面で木材を引き下ろすのに用いる橇。略してバチとも言う。二本形式の橇で、左右の台にひとつづつの枕(一つ枕)を置き、これにヨギ(横木)を渡し、材木3~4本(5~6石)の頭をかけ、後部は雪面を擦らせたままでブレーキとして下る。(中略)下北・津軽方面に特有のものであったが、昭和初年以来、東北地帯や北海道にまで広がった。」とある。「バチ」の意味については記されていない。
「北海道」「橇」等で蔵書検索した中で、以下の資料にバチ橇についての記述あり。
・『北海道の馬橇』(回答資料2)
→p28「バチ橇」:説明とバチ橇の写真2点、実際に馬に橇を引かせている写真1点。「バチ」の語源についての記述はなし。
・『開拓豆本 2 北の橇』(回答資料3)
→p14~15「バチ橇」:簡単な説明とバチ橇の図あり。
その他、民具に関する資料に当たり、以下の資料を確認。
・『北海道の民具』(回答資料4)
→p41「バチ橇」に説明と図があり、バチ橇を2台組み合わせた「バチバチ橇」(p43)、橇の先に角がついた「ツノバチ」(p44)についても記述があるが、このうち「ツノバチ」の説明文の中で、「バチ」の語源について記述があり、それによれば次の2つの説があるとしている。
①「半乳」「端乳」で、橇の基本形である「ヨチ(四乳)に対し、この橇のチ(乳=ヤマ)が半分の二個しかないことによる、とする説
②東北方言で「短い」「小さい」を意味する「バチ」によるとする説
- 回答プロセス
- 事前調査事項
- NDC
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- 運輸工学.車両.運搬機械 (536 7版)
- 参考資料
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- 1 北海道大百科事典 下 た-わ 北海道新聞社∥編集 北海道新聞社 1981 031/HO/2
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2 北海道の馬橇 北海道開拓記念館∥編集 北海道開拓記念館 1984 069/HO/7 -
3 開拓豆本 2 北の橇 北海道開拓記念館∥編 北海道開拓記念館 1994 081/KA/2-イ -
4 北海道の民具 大久保一良∥画 北海道新聞社 1993.2 383.9/HO -
5 日本民具辞典 日本民具学会?編集 ぎょうせい 1997.5 383.9/NI
- キーワード
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- 馬橇
- バチ
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 事項調査
- 内容種別
- 郷土
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000167034