①震災復興 支援 音楽の意味 で GOOGLE 検索
・阪神・淡路大震災 ウィキペディア 中 の 音楽の記事
・日本青年会議所 プロジェクト ブログ
・文化庁月報 平成24年2月号(No.521) 等 の 記事およびコメントを確認
以下の検索語でもいくつかの記事を確認(-適宜検索語を選び様子を見る。-)
・震災 復興 支援/応援 音楽 音楽雑誌
・震災 復興 支援/応援 オーケストラ/合唱/歌
・3.11 音楽
・花は咲く(2014.11.13現在)
[検索される記事の中でも、特に、花は咲く - Wikipediaは、概要を知る上で、
又、次の調査の手がかりを得るためにも重要]
*GOOGLEによる検索の中では、特に
◎視点・論点 「音楽を通した復興支援」 - NHKオンライン (2014.10.2現在)
に書かれている、一般社団法人エル・システマジャパン代表理事 菊川 穣氏の記事冒頭の
指摘
「東日本大震災の被災地における支援活動として、プロ、アマチュアを問わず、様々な団体が、
避難所や仮設住宅等を訪問演奏しています。また、心のケアの一環としての音楽療法も行な
われています。音楽を通した試み自体は、決して特別なものではなかったかと思われます。
しかし、どうしても、活動の性質上、単発的なイベント型のものが多く、今後ますます重要に
なるであろう、被災者に寄り添った長期的な復興・教育を視野に入れた取り組みは、これまで
あまり多くはなかったのではないでしょうか。」 は、
本件調査にとって、重要な問題点指摘の一つと思われる。
●「東北復興新聞」に書かれる記事の中から音楽関係を探すのも有効な方法の一つと思われる。
●「公益財団法人 音楽の力による復興センター 東北」の記事の整理、総合、分析も有効な方法の一つと
思われる。
●「一般社団法人 東北音楽療法推進プロジェクト えころん」は「一般社団法人東北音楽療法推進
プロジェクト、 略称TMTP(Tohoku Music Therapy Project)、愛称「えころん」は被災地
となった三陸の町で、被災した人々に向けて音楽療法による心と体のケアを行ってきた音楽療法士
が集まって設立しました。」とうたっており、本件調査にも役立つ情報を収集できると思われる。
●「1000人のチェロ・コンサート」も「1998年11月29日に神戸ワールド記念ホールにて阪神・淡路
大震災復興支援と世界平和を祈念して第1回1000人のチェロ・コンサート」開始以来の想いを綴って
おり、2015年、第5回仙台大会に向けての呼びかけと準備に余念がないようであるが、この団体の
抱負、歴史、今後からも、本件問題を考える上での貴重な情報を得ることできると思われる。
●検索語「復興応援」にしたところ、数々の検索結果が得られた。又、「題名のない音楽会」をたすと
「題名のない音楽会」による「復興応援」の放送[イベント]にヒットするが、批判等も読めるので、
「震災復興支援における音楽の意味?」という面から多様な情報収集ができると思われる。
(2014.10.4現在)
●検索語「復興」「オーケストラ」も本件調査の上で、有効な情報が得られると思われる。
更に、「仙台」「山形」等復興支援活動に熱心に取り組んでいる地域名を入れるとより被災地及び
その周辺に近接した情報が得られるものと思われる。(2014.10.8現在)
●検索語「復興」「コンサート」、「復興」「日本演奏連盟」や「復興」「音楽大学」でも、有効情報
のあることを確認(2014.10.8現在)
*本項、冒頭の問題点「被災者に寄り添った長期的な復興・教育を視野に入れた取り組み?」も、
GOOGLEや新聞、雑誌から丹念に収集し、整理すると、その萌芽がすでに芽生えているようにも
思われた。
又、「復興支援における〇〇の意味?」を問うためにも、文献、情報、その整理と流通に関する業務に
関わっている図書館には、本来こうした活動、議論の記録を埋没させない社会的責任があるように思われた。
当館の環境上、本事例の場合は[主にクラシックの]音楽[療法]という限られた切り口、範囲にとどまら
ざるを得なかったが、
今後、美術、教育、社会、医療、宗教、子ども、老人、生活、福祉、環境(住環境等)、放送、ポピュラー、
ジャズ、吹奏楽関係、合唱関係、イベント学、絵本、本、 読書、情報、図書館、社会学等、様々な観点、
切り口からの情報収集と整理を、〔*すでに関わっている図書館も多いのですが〕、更に、各ジャンル、
各館種の図書館にお願いし、期待し、できればレファレンス事例としてまとめいただき、そうした多くの
事例も見ながら「震災復興支援における音楽の意味を?」を再調査したい事例と思われました。(2014.10.3現在)
*
https://crd.ndl.go.jp/jp/library/20110311.html (レファレンス協同データベース 地震・災害 関連情報 復興等 参照)
②A.CiNii Articles/ B.CiNii Books で
* 震災復興 音楽 を 検索語として検索
2014.9.18現在 A.3件 B.2件 を 検索結果として得る。
* 復興 音楽 を 検索語として検索
2014.9.18現在 A.80件 B.20件 を 検索結果として得る。
〔↑ノイズが多いが、役に立ちそうなデータも含まれている。〕
*3.11 音楽 を 検索語として検索
2014.10.8現在 A.12件 B.15件 を 検索結果として得る。
以下の文献に今後の検索・調査のヒント、キッカケがあるように思われた。
・「シンポジウム 3.11と音楽」(一柳 慧 [パネリスト] , 川島 素晴 [パネリスト] , 長木 誠司 [パネリスト他] )
ベルク年報 (15), 5-23, 2012
・渡辺 和「3・11から1年 「音楽による復興支援」の現状」音楽の友 70(4), 97-99, 2012-04
・箕口 一美
「音楽で"プロをめざす"あなたのためのカウンセリング・ルーム(30)音楽家の社会貢献と社会参画
(1)3・11の終わりに」 ストリング 26(12), 40-42, 2011-12
・『つながれ心、つながれ力 : 3・11東日本大震災に立ち向かった音楽家たち/工藤一郎著』芸術現代社,
2013.3 [あとがきに『音楽現代』2011年5月号<1>から<16>までの連載を基に単行本化したと書か
れており、原作としての『音楽現代』の当該記事及びその周辺記事は本件調査にとって有効な情報が
得られるものと思われる。]
◎『特集3・11と音楽 : 坂本竜一[龍一] 片山杜秀 ピーター・バラカン 岡田暁生 高橋悠治 三輪真弘
大友良英 吉岡洋』 アルテスパブリッシング, 2011.11 (資料6参照)
[この文献。当館では、雑誌として受け入れております。
この雑誌の特集「3・11と音楽 」の冒頭には「音楽はなにかの役に立つのか?音楽家にはなにができ
るのか?…」に始まる編集部のメッセージが置かれ、この特集の抱える根本問題について書かれている。
本レファレンス事例にとっても、この特集号はとりわけ考えさせられる、広範囲で、深い内容となって
いる。][特に、佐々木敦:「音楽に何ができるか」と問う必要などまったくない をはじめとして、
本当に多方面[時には相反する]からの切り口は、この問題の深さと広さを非常に考えさせられる。]
・『プロジェクトFUKUSHIMA! : 2011/3.11-8.15いま文化に何ができるか/磯部涼著』
K&Bパブリッシャーズ, 2011.12
③国立音楽大学附属図書館OPAC で
*震災復興 を 検索語として検索
2014.9.18現在 10件 を 検索結果として得る。〔ほとんどは「花は咲く」関係〕
「花は咲く」以外の中では、「震災復興支援における音楽の意味?」を考えられそうな
『魂の歌 (たましいのうた) : 東日本大震災復興支援・音楽プロジェクト 』(資料1 参照)
を確認
*復興 を 検索語として検索
2014.9.18現在 楽譜・録音を限定し 49件 の 検索結果として得る。
〔限定なしの場合はノイズが多すぎるので〕
中でも、吹奏楽曲として以下のようなデータが目についたので、この作品についての
解説、コメント等を別途検索・調査すると「震災復興支援における音楽の意味?」
についての手がかりが得られるように思われた。
データの一例:『おほなゐ ; 天野正道作品集』(資料2 参照)
*おほなゐ での 検索結果は 7件 であった。
*「震災復興支援における音楽の意味?」は、現地での生身の支援活動だけではなく、音楽の場合は
創作活動も含めても良いのでは? というのが検索しての実感であった。
ただし、作品の場合は、作曲者が震災復興支援の意味を込めていても、作品タイトルの中に震災を
意味する言葉がない場合は、検索はかなり難しいと思われた。
*「花は咲く」 を 検索語としてフレーズ検索
楽譜 52件、録音 10件にヒット(2014.11.13現在)(資料9 資料10参照)
④聞蔵IIビジュアル で
震災復興 音楽 意味 を検索語として検索
→「震災復興支援における音楽の意味?」を考えられそうな検索結果は得られなかった。
なお、震災復興 音楽 では 10件の 検索結果が得られた。
*地方紙まで、調査する必要を感じたが、GOOGLE等の活用でキッカケだけでも
収集できる可能性があるようにも思われた。(方法としては、復興支援のブログや
キーパーソンのブログ内まで調査すると地方紙等の情報まで辿りつけるように思わ
れた。)
◆当館所蔵の音楽雑誌には、「震災復興支援における音楽の意味?」を考えられる
記事が載る可能性が高く、しかも、②A.CiNii Articles/ B.CiNii Books
の検索では、得られないデータが多いので、
別途、当館雑誌目次集又は雑誌現物での検索・調査する必要があると思われる。
なお、その際、音楽総合誌関係だけではなく、各ジャンル(オーケストラ、合唱、
吹奏楽、各楽器、教育音楽等)各誌もれなく調査する必要があるように思われる。
◎国立音楽大学ホームページ 音楽徒然草 第23回 「患者さんが私に語ること」 阪上 正巳 教授
http://www.kunitachi.ac.jp/kunion_cafe/educator/lineup/20120217_01.html には
本件根底にも関わる重要な指摘が見られる。又、「最近,ある音楽雑誌が「3.11後の音楽」という特集を組み,
「いま音楽に何ができるか」という問題意識のもと,今日の状況下での音楽の在り方や可能性について
刺激的な議論を展開しているのを読みました。」という部分は、次の検索の大きな手がかりとなる可能性
があると思われる。
◎復興支援ソング
2014.10現在 「復興支援ソング」 で GOOGLE 検索すると最も多く検索されるのが「花は咲く」関係である。
又、「復興支援」「リパブリック賛歌」 で 検索すると「リパブリック賛歌」関係
「復興支援」「コンサート」「故郷/ふるさと」で 検索すると「故郷/ふるさと」関係 に ヒットする。
*検索語:「復興支援」「故郷/ふるさと」、「復興支援」「音楽」「故郷/ふるさと」では
求める記事がなかなか検索されなかった。この点は、いくつかの「復興支援コンサート」で
必ずと言って良い程歌われている「故郷」だけに意外であった。〔「ふるさと」をタイトル中に
含む作品もいくつかあり、復興支援コンサート等で演奏されている。〕
*「震災復興支援」において、よく演奏される作品は何であり、それは何故かという調査も、
本レファレンス事例には必要と思われるので、そうした際の情報収集や検索については、
実態からはなれないよう十分注意する必要があると思われた。
◎『音楽文献目録』他調査(2014.10.15現在)
日本の音楽研究における文献目録として、当館のガイダンス、レファレンス調査の必須資料の一つに
『音楽文献目録』がある。
本件の場合は、索引からの調査は難しかったが、分類の「87 社会学」を最新刊から遡り調べること
により、2013年版に「1009 アルテス Vol.1 2011 WINTER([創刊号] 特集:3.11と音楽)
〔資料6参照〕に辿り着くことができた。〔こうした方法では、見逃した文献のある可能性を完全に
は否定できない。〕
以下のデータベースも調査した。
『RILM Abstracts of Music』
Literature Répertoire International de Littérature Musicaleによる
1967年以降の世界各国の音楽文献目録
検索語"earthquake" による検索では、101件のヒットが見られた。
検索語"earthquake JAPAN" による検索では 1件の検索結果が得られた。
◆以下に本件に関わる調査ノートを記す
・情報が多くなってきたので、本レファレンス調査の核となる最重要資料に◎を付けた。
・あらゆる文献、情報を公平、公正に収集すると同時に核になる論文、キーパーソン等をおさえ、あわせて
イモヅル式調査をする必要があると思われた。〔悉皆調査の漏れが発見されることが多い。〕
・復興ソング「花は咲く」の発信が多い割には、よく演奏されているはずの「故郷」が検索され難いという
面もあったので、復興ソングの実態調査等の場合、情報検索の限界を常に意識し、分析的な手法も導入し
つつ、何とか求める情報、文献に辿り着く必要があると思われた。言い換えれば、質問内容をよく理解
した上での、情報収集戦略と粘り強い探索、調査が求められていると思われた。
ex:大庭照子「私と童謡2 故郷」『 Hanna : ハンナ 』 2014年9月号(『ショパン』9月号別冊第63号) p.59
・本件調査中に賛否両論の情報に接し、レファレンサーとして、悩みつつ注意した点は、以下の通りです。
〔個人的には音楽による適切な震災復興を支持したいのですが…〕〔多くの情報をできるだけ、公平に
整理するため、調査者の心の整理のため以下が必要でした。〕
「音楽には、薬に似た一面があり、音楽と[聞こえてしまう場所にいる方々も含め]聴衆との関係は、演奏[薬?]、
聴く人々[薬の必要者?本当は非必要者?]や聴きたくないのに聞かされてしまう方?等、多様である」
という前提で、
「ある人々〔大多数?〕にとってどんなに良いものであっても、ある人々にとっては、騒音、暴力であり、」
「美術や文学とは違って、耳をふさいでも聞こえてしまう場所に置かれている人のいる」
ことも、一方できちんと認識されなくてはいけないと思われた。
*聴衆が選択して聴く音楽会と違い、震災復興支援の場合は、会場[避難所等]の関係で嫌々音楽を聞かさてし
まう人々がどうしても出てしまい、逃げ場もない場合もある、ということをしっかり認識する必要がある。
音楽嫌いの方もいれば、その演奏が嫌な場合もあるので十分な配慮が必要であろう。
ある意味「震災復興支援における音楽の意味?」を問う前の、音楽する者の常識や基本的配慮、
言わば演奏者や復興支援者の基本ルールに近いことなのだろうと思われる。