レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2014年05月13日
- 登録日時
- 2014/08/15 14:53
- 更新日時
- 2020/11/13 16:24
- 管理番号
- 広県図20140005
- 質問
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解決
電報を打つ時に,電話で電文を頼むのに「ア」であれば「あさひのア」というふうに言葉を伝えるための五十音の表があった。その表が見たい。
- 回答
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当館で所蔵している電話帳を調べたところ,昭和43年発行の『広島県五十音別電話番号簿』(参考資料1)に「ことばを送るのに便利な通話表」が掲載されていた。「ア 朝日のア」「イ イロハのイ」と続き,最後は「ン おしまいのン」で終わっている。文字だけでなく,数字や記号の伝え方もあり,数字は「一 数字のヒト」「二 数字のニ」から「〇 数字のマル」まで,記号は「、 区切り点」などが書かれている。
電報の打ち方が書かれた古い本を調べると,『能率をあげる電話・電報の使い方』(参考資料2)にも「電話で電報を送る用語集」として同じ表が掲載されていた。
次の規則に「和文通話表」として定められていることと,国立国会図書館デジタルコレクションでも関連資料が閲覧可能であることを,香川県立図書館から御教示いただいた。
「無線局運用規則」(昭和二十五年十一月三十日号外電波監理委員会規則第十七号)
https://elaws.e-gov.go.jp/search/elawsSearch/elaws_search/lsg0500/detail?lawId=325M50080000017(最終確認日:令和2年11月13日)
別表第五号 通話表(第14号関係) 1 和文通話表
『現行法規総覧81-2電気通信(3)電波(2)放送』(参考文献6)
国立国会図書館デジタルコレクションで「和文通話表」と検索。
『通信の知識』日本旅行協会,1938
『電報略号集:昭和10年6月15日現行』日本旅行協会/編,日本旅行協会,1935 ほか
- 回答プロセス
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電報を打つ時に使うということなので,電報の本に掲載されているかを調べた。所蔵資料の電報の本を見たところ,『ダイヤル115:電報文例集心をつなぐメッセージ』(参考資料3)に「和文電報に使える文字と記号」という表が掲載されていたが,伝え方は書いていない。
次に,保存している電話帳を調べた。一番古い電話帳である『広島県五十音別電話番号簿(昭和43年10月1日発行)』(参考資料1)を見ると,巻末の「電報のごあんない」に「ことばを送るのに便利な通話表」が掲載されていた。「電話で電文を送るときに、不明瞭な発音をするとまちがいのもとになります。そのときこの表をご利用ください。」との説明文が付いている。昭和49年発行の電話帳からは掲載がなくなっている。
電話帳の発行年から,改めて所蔵の電報の本で一番古い『能率をあげる電話・電報の使い方』(参考資料2)を調べると,電話帳と同じ内容の「電話で電報を送る用語集」が見付かった。「この用語集は,電話番号簿にでている。」と書かれている。
- 事前調査事項
- NDC
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- 電気通信事業 (694)
- 参考資料
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- 1『広島県五十音別電話番号簿西部地方版』(昭和43年11月1日発行)中国電気通信局 (巻末 「ことばを送るのに便利な通話表」)
- 2『能率をあげる電話・電報の使い方』掛飛亥一/編,日本法令様式販売所,1960 (p.259 電話で電報を送る用語集)
- 3『電報文例集/ダイヤル115:心をつなぐメッセージ』電気通信共済会,1988 (p.5 和文電報に使える文字と記号)
- 4『心を伝える電報文例』酒井広の話し方教室/編,酒井広の話し方教室,高橋書店,1989
- 5『電報文例集:そのまま使える』電報情報研究会/編著,池田書店,1990
- 6『現行法規総覧81-2電気通信(3)電波(2)放送』衆議院法制局,参議院法制局/編集,第一法規出版 (p.7335 別表第五号 通話表(第14条関係)1 和文通話表)
- キーワード
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- 電報
- 電文
- 五十音表
- 和文通話表
- 照会先
- 寄与者
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- 香川県立図書館
- 備考
- 調査種別
- 事実調査 事実調査
- 内容種別
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000158284