レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2013/10/08
- 登録日時
- 2013/12/02 00:30
- 更新日時
- 2013/12/04 10:00
- 管理番号
- 0000000096
- 質問
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解決
江戸時代の加賀藩で、実在したヤクザ(博徒)について調べている。天保期を中心にその前後、名前と活躍した年、どのようなシノギによって稼いでいたのか等が、書かれた文献を知りたい。
- 回答
-
(1)当館に所蔵する加賀藩の判例資料につきましては、以下の2件のみになります。
①『寛政度御刑法帳』 1~3(手写本のコピーを製本したもの 3冊)
・「博奕宿仕者共」元禄4年~明和7年の10件
・「博奕仕候者」元禄4年~安永8年の13件
②『御刑法帳』(手写)1冊※年代不記載でしたが、確認しましたところ①と同じ内容でした。
(2)同様の編纂物がないかどうか、『加越能文庫解説目録』下巻で確認しましたところ、以下の2点の資料の存在を確認いたしました。
③「公事場御刑法之品々」高畠厚定編 手写 文化元年(1804) 17丁(金沢市立玉川図書館近世史料館所蔵加越能文庫)
復刻が以下に掲載されています。
服藤弘司「公事場御刑法之品々 : 加賀藩法制資料-2-」(『金沢法学』12(1・2), 278-304, 1966-12-00)
※当館所蔵なし。
④「加賀藩刑事記録索引」前田家編集方編 明治年間 64丁(金沢市立玉川図書館近世史料館所蔵加越能文庫16.44-69)
「慶長より弘化年間に至るまでの罪状等の別に事例を書き上げたもの。袖裏雑記等の出典お記す。」と解題がついています。
(3)『石川県史』第2編 p679には、
宝暦12年11月に捕縛された窃盗白銀屋與左衞門および、宝暦13年に処分を受けた賭博を行った者に関する掲載がありますが、天保期前後についての記述はありません。
(4)『加賀藩史料』を確認すると、博奕に関する具体的事例が掲載されているのは寛政5年が最後で、それ以降は禁令の収録のみです。
(5)加賀藩の博徒等に関する論文がないか調べましたが、見つかりませんでした。
- 回答プロセス
-
(1)以下の論文を確認するが、記載なし。
・「公事場に関するノートⅣ」真山武志(『石川郷土史学会々誌』31号1998-12)
・「公事場に関するノート Ⅲ」真山武志(『石川郷土史学会々誌』30号 1997-12)
・「公事場に関するノート」真山武志(『石川郷土史学会々誌』29号 1996-12)
・「公事場に関するノート1」真山武志(『石川郷土史学会々誌』28号 1995-12)
・「人相書による捜査」 真山武志(『石川郷土史学会々誌』42号 2009-12)
を確認するが、記載なし。
(2)『藩法集』6には、
「御郡典」(『藩法集』6)
・文政4年11月朔日 博奕禁令
・文政6年6月博奕・かけ、博奕宿禁令
のように禁令のみ。
(3)『加賀藩史料』の検索でも、禁令のみ。、
・文政六年二月二十七日 金沢藩郡奉行等、博奕を為す者あるときは一村を連坐せしめんことを請ふ
・文政六年六月是月 金沢藩、博奕を行ふ者ある時、一村に過怠免を課する旧制を復すべきことを告ぐ
・天保二年十二月二十六日 金沢藩、博奕類似の勝負を行ふことを戒む
・天保四年十二月十八日 金沢藩、博奕等の諸勝負を禁ずる前令を厳守せしむ
・天保十三年十二月是月 金沢藩、博奕類似の勝負を禁止することを告ぐ
- 事前調査事項
- NDC
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- 日本史 (21 9版)
- 参考資料
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- 1 寛政度御刑法帳 3 K326/13/3
- 2 御刑法帳 K326/4
- 3 加越能文庫解説目録 下巻 金沢市立図書館∥編 金沢市立図書館 1981.3 K025/15/2
- 4 石川県史 第2編 石川県∥編 石川県図書館協会 1974 K209/24/2
- 5 加賀藩史料 第1編~ 清文堂出版 1980 K209.5/29
- キーワード
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- 博徒
- 加賀藩
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- 郷土
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000141459