レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2013/10/4
- 登録日時
- 2013/11/21 00:30
- 更新日時
- 2013/11/21 00:30
- 管理番号
- C130920105025
- 質問
-
未解決
標記について、起こりや伝来について記載されている資料がないか調査してください。尚、「計数機」は、算術の時間に教師がこれを使って数の概念や数え方を教えたものです。
- 回答
-
ご照会の事項について回答します。
末尾に記載した資料及びデータベースを検索しましたが、教壇の由来について書かれた資料は見当たりませんでした。計数器の由来については、以下(1)、(2)の資料に関連する記述が見つかりました。【】内は当館請求記号です。
(1) 吉田洋一『零の発見 : 数学の生い立ち』岩波書店, 1979.4.【MA25-73】
pp.3-4 で、ナポレオンのロシア遠征時に捕虜になったポンスレというフランスの工兵士官が故国にロシアのソロバンを持ち帰ったことが紹介され、「ポンスレはこのソロバンを、こころみに、生まれ故郷のメス市の小学生に使わせてみた。これがこんにち我が国でも小学一年生あたりが使っているいわゆる計数器のはじまりである、といわれる」とあります。
(2) 松原元一『日本数学教育史. 2 (算数編 2)』風間書房, 1983.12.【MA29-52】
p.291 にリンドネル(Friedrich Wilhelm Lindner, 1779-1864)について記述があり、「計算器を考え出した最初の人で、後の計数器の珠などのかわりに実物の模型を使っている。リンドネルの計数器と 呼ばれてそうとうにつかわれたものである」とあります。pp.318-321では複数の計数器が紹介されており、18世紀後半から19世紀にかけて使われ たリンドネルの計数器、富永岩太郎の考案で、今日の児童用計数器のはしりとされる富永式の計数器などが紹介されています。
[調査済み資料・データベース]
・『日本近代教育百年史』国立教育研究所, 1973-1974.【FB14-88】
・佐藤秀夫『学校の文化』阿吽社, 2005.3.【FB14-H116】
・『身近なモノの履歴書を知る事典 : アイスクリームからワンマンバスまで : 「モノづくり」誕生物語』日刊工業新聞社, 2002.11.【DH358-H1】
・富田仁『日本初めて話題事典』ぎょうせい, 1998.6.【UR1-G51】
・泉欣七郎, 千田健『日本なんでもはじめ』ナンバーワン, 1985.3.【UR1-99】
・湯本豪一『図説明治事物起源事典』柏書房, 1996.11.【UR1-G28】
・『日本百科大辞典』名著普及会, 1988.11.【YP21-89】』
・『日本大百科全書』小学館, 1994-1998(第2刷)【UR1-G71】
・『国民百科大辞典』富山房, 1934-1938.【031-Ko547-H】
・『万有百科大事典』小学館, 1972-1976【UR1-G71】
・『世界大百科事典. 7 (キセ-キン)』改訂新版 平凡社, 2007.9.【UR1-J10】
・『世界大百科事典. 8 (ク-ケホ)』改訂新版 平凡社, 2007.9.【UR1-J11】
・ジャパンナレッジ・プラス(当館契約データベース)
・ざっさくプラス(当館契約データベース)
・聞蔵IIビジュアル(当館契約データベース)
・ヨミダス歴史館(当館契約データベース)
・毎索(当館契約データベース)
・CiNii Articles(http://ci.nii.ac.jp)
インターネット・データベースの最終アクセス日は2013年9月30日です。
- 回答プロセス
- 事前調査事項
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『学校ことはじめ事典』(請求記号:FB14-E1)『日本近代教育史事典』(請求記号:F2-53)『目で見る教育100年のあゆみ』(請求記号FB14-66)『身近なモノ事始め事典』(請求記号UR1-J77)
『明治事物起源上・下』(春陽堂書店 1996)
- NDC
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- 数学 (410 9版)
- 参考資料
- キーワード
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- 教壇 計数機
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 内容種別
- 質問者区分
- 登録番号
- 1000140894