レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2013年04月06日
- 登録日時
- 2013/06/11 12:56
- 更新日時
- 2013/06/14 18:52
- 管理番号
- 0000106858
- 質問
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解決
昭和12年(1937年)4月~8月にヘレン・ケラー初来日した際、「帰国の暁には女史は『日本印象記』を著すそうだ」との新聞記事(大阪朝日新聞 昭和12年7月10日付け)があるが、実際にその著作は存在するか。
存在するのであれば翻訳が読みたい。
前記書名でなくとも、初来日時の日本に関する著作であっても良い。
- 回答
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ヘレン・ケラーの記した「日本印象記」、あるいはそれに類する文献を見つけることはできなかった。
なお、昭和12年の訪日の状況については、資料1『青い鳥のうた』に記されており、p90にルーズベルト大統領あてに報告書を書いた、との記述がある。この報告書については、訳文が資料2『日本ライトハウス40年史』、資料3『ヘレン・ケラー傳』に収録されている。ただし、日本からアメリカ大統領にあてた贈答品を回送するための儀礼的な内容で、非常に短い。
訪日の印象等については、資料4「関門日日新聞」12年7月11日にもインタビュー記事がある(印象記を書くとの記述はない)。
また、NDL-OPACや『翻訳図書目録』『人物文献目録』等を確認したが、該当すると思われる文献を見つけることはできなかった。
資料5~12については、印象記に関する記述がなかった。※以下の資料については、未所蔵のため確認できず。
『世界の偉人たちから届いた10の言葉』(波田野毅 著、ごま書房新社、2009年)ヘレン・ケラーの章がある。
『ヘレン・ケラーの急進的な生活』(キム・E.ニールセン 著、明石書店、2005年)
『往復書簡:日本の障害者福祉の礎となったヘレン・ケラー女史と岩橋武夫』(日本ライトハウス 編、日本ライトハウス、2012年)
参考までに、以下によると、昭和12年の来日時に作成されたヘレン・ケラーの録音資料を大阪芸術大学博物館が所蔵している。
・早稲田大学:プレスリリース「ヘレン・ケラー 1937年(昭和12年)来日時の音声録音が発見 早稲田大学 演劇映像学連携研究拠点の研究チームの調査で」
http://www.waseda.jp/jp/news11/110831_keller.html
・フィルモン音帯に関する調査報告(PDF直リンク)
http://www.tobunken.go.jp/~geino/pdf/kenkyu_hokoku05/kenkyu_hokoku05Ijima.pdf
※4.「トーキングブツク ヘレンケラー」(p63~66)の部分に概説あり。
- 回答プロセス
- 事前調査事項
- NDC
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- 個人伝記 (289 9版)
- 参考資料
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- 1 青い鳥のうた 岩橋 英行∥著 日本放送出版協会 1981 [当館請求記号289.3/KE32] p58-99
- 2 日本ライトハウス40年史 日本ライトハウス 1962.10 [R016.5/J 2] p17-18
- 3 ヘレン・ケラー傳 岩橋 武夫∥著 主婦之友社 1948.08 [289.3/KE32] p228-229
- 4 関門日日新聞 関門日日新聞社 [R071/C 2] 昭和12年7月11日7面「三重苦の聖女「日本印象記」」
- 5 年譜で読むヘレン・ケラー 山崎/邦夫編著 明石書店 2011.7 [289.3/Ke32]
- 6 わが国の障害者福祉とヘレン・ケラー 日本ライトハウス21世紀研究会?編 教育出版 2002.10 [369.27/N 2]
- 7 愛と光への旅 ジョゼフ・P・ラッシュ∥[著] 中村 妙子∥訳 新潮社 1982.1 [289.3/KE32]
- 8 ヘレン・ケラー V・W・ブルックス∥著 坂西 志保∥訳 時亊通信社 1956.10 [289.3/KE32]
- 9 ヘレン・ケラー全集 (1) ヘレン・ケラー∥著 岩橋 武夫∥訳 三省堂 1936.11 [289.3/KE32]
- 10 ヘレン・ケラー全集 (2) ヘレン・ケラー∥著 岩橋 武夫∥訳 三省堂 1936.12 [289.3/KE32]
- 11 ヘレン・ケラー全集 (3) ヘレン・ケラー∥著 岩橋 武夫∥訳 三省堂 1937.01 [289.3/KE32]
- 12 ヘレン・ケラー全集 (5) ヘレン・ケラー∥著 岩橋 武夫∥訳 三省堂 1937.03 [289.3/KE32]
- キーワード
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- 人物
- 質問者区分
- 図書館
- 登録番号
- 1000132345