レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2012/11/05
- 登録日時
- 2012/12/29 02:16
- 更新日時
- 2013/01/17 11:18
- 管理番号
- 6000009861
- 質問
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解決
絵本『マドレーヌといぬ』(福音館書店)の17ページに「ビスケットと、ほねと、にくの すきな このいぬに、みんなは ジュヌビエーブと、なをつけました」とあるが「ジュヌビエーブ」という名に意味があるのか、意味があるならどんな意味があるのかどうかを知りたい。(例えば、ビスケットという意味がある、とか、食いしん坊という意味があるとか前文に意味があるのか、それとも前文とは関係がないのか)
フランス語辞典やウェブ検索で当たってみると、聖人の名前らしいということはわかった。
- 回答
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自館の書架を調査。ジュヌビエーブという名前の由来が書かれた資料は見つからず。仏和辞典にはパリの守護聖女という記載のみ。
英訳には「Miss. Genevieve」とありメス犬であることが明記されており、『ベーメルマンス』ジョン・ベーメルマンス・マルシアーノ/著(BL出版)には、当初フリーバックという名前だったが、担当の編集者のすすめでジュヌビエーブに変更したという内容が記載されていることを紹介。
また大阪府立図書館に調査依頼するも、「前文を受けて名づけられたかどうか、また名前の由来に関しては不明」との回答。利用者には当該部分の訳についての論文や府立図書館所蔵の資料を紹介した。
- 回答プロセス
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自館の書架を調査。ジュヌビエーブと名づけた理由などが書かれた資料は見つからず。仏和辞典にはパリの守護聖女という記載のみ。
府立図書館レファレンス事例、国会図書館のレファレンス協同データベースにもなし。
『キリスト教人名辞典』のジュヌビエーブの項目には「フン人の王、アッティラによるパリ襲撃の際に、撃退させたと伝説的に伝えられる。…死後パリのみならず、全フランスで崇められた。守護聖人として燃えるローソク・鍵・パンを持つ者、悪魔を解き放つ者として登場する。絵画、彫刻、木像などで表現された。…祝日は1月3日。」と記述されている。
なお、日本語版には「ジュヌビエーブ」とのみ書かれているが英訳には「Miss. Genevieve」とありメス犬であることが明記されている。
また、『ベーメルマンス』ジョン・ベーメルマンス・マルシアーノ/著には、当初フリーバックという名前だったが、担当の編集者のすすめでジュヌビエーブに変更したという内容が記載されている。
重ねて大阪府立図書館に調査を依頼したが、名前の由来や前文との関係は不明。なお、当該部分の訳について下記の論文があり後日、質問者に紹介した。
「<研究ノート>絵本の翻訳について:Madleine'S Rescueを和訳して」水野晶子/著
『杉野女子大学・杉野女子短期大学部紀要 36』
- 事前調査事項
- NDC
- 参考資料
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- 『ベーメルマンス』ジョン・ベーメルマンス・マルシアーノ/著(BL出版) (p68)
- 『フランス文化誌事典』ジョルジュ・ビドー・ド・リール/著(原書房) (p28)
- 『キリスト教人名辞典』(日本基督教団出版局)
- Madeline's rescue. L.Bemelmans/wr.by
- 『マドレーヌといぬ』ルドウィッヒ・ベーメルマンス/作・画(福音館書店)
- キーワード
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- ルドウィッヒ・ベーメルマンス
- ジュヌビエーブ
- キリスト教
- 守護聖女
- 絵本
- 守護聖人
- 人名
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 書誌的事項調査
- 内容種別
- その他
- 質問者区分
- 一般
- 登録番号
- 1000117834