レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2012/05/25
- 登録日時
- 2012/12/29 02:15
- 更新日時
- 2014/01/13 11:25
- 管理番号
- 6000008101
- 質問
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解決
学校などで省エネの取り組みを行い、浮いた予算の一部を還元する「光熱水費削減分還元制度(通称フィフティ・フィフティ制度)」はドイツで始まったと聞いたことがあるが、正確にはいつごろ始まったのか。
- 回答
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『暮らしの省エネ事典』や全国地球温暖化防止活動推進センターのサイトなどによると、ハンブルグで1994年から95年ごろに開始された制度であるとのこと。環境教育のモデル校では1972年から行っていたとの研究もあり。
- 回答プロセス
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環境関連の自館の書架を調査し、またドイツの環境政策や環境教育関連の市内所蔵資料を取り寄せて確認。
『ここが違う、ドイツの環境政策』(白水社)にはハンブルグでの1995~96年の1年間の節約効果が紹介されている。また、『新・地球環境百科』(駿河台出版社)には、日本では2000年ごろから全国の公立学校で広がったとの記載がある。しかしドイツでの開始時期についての記載はない。
『暮らしの省エネ事典』(工業調査会)p172「フィフティ・フィフティ制度」には、FoE Japanの報告書からの抜粋として、フィフティ・フィフティ制度はドイツのハンブルグ市が学校の光熱水費削減のために1994年に考案した制度との記載があり。
環境省のサイトで「フィフティ・フィフティ」を検索すると、「地球温暖化対策地域推進計画策定ガイドライン」http://www.env.go.jp/earth/ondanka/suishin_g/2nd_full.pdf p128に「フィフティ・フィフティ運動」のコラムがあり。節約した光熱費予算の50%を実施主体が自由に使用できるようになる省エネルギー運動で、ドイツのハンブルグ市で市立学校を対象に始まったとのこと。
このコラムの出典である全国地球温暖化防止活動推進センターの「地球温暖化対策ハンドブック」http://www.jccca.org/pamphlet_panel/pamphlet/pamphlet_green01.html を確認したところ、p37「(4)フィフティ・フィフティ運動」に、1995年にハンブルグで始まったとあり。
またGoogleで「フィフティフィフティ ドイツ ハンブルグ」で検索すると、「地球と共生するくらしかた ライフスタイルフォーラム」のサイト
http://www.lifestyle-forum.org/lsf2007-/content/view/213/68/ がヒット。ここにはハンブルグで1994年に始まったとの記載があり。
さらに学術コンテンツポータルGeniihttp://ge.nii.ac.jp/genii/jsp/index.jsp で「フィフティ・フィフティ」を検索すると、論文・雑誌記事が数件ヒット。その中でWeb上で内容が閲覧できる『日本生活体験学習学会誌』第4号 2004.4「ドイツ・スウェーデンにおける生活体験学習に関する研究」http://jairo.nii.ac.jp/0001/00005622 を確認したところ、ハンブルグの環境教育のモデル校「アレキサンダーハールブルク・ギムナジウム」
では1972年からフィフティ・フィフティプログラムを行っていたとの記載があり。
なお、『環境にやさしいのはだれ?』『環境にやさしい国づくりとは?』(いずれも技報堂出版)および『最新ドイツ事情を知るための50章』(明石書店)には、フィフティ・フィフティ制度に関する記載はなかった。
- 事前調査事項
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日本では、「国際環境NGO FoE Japan」http://www.foejapan.org/lifestyle/energy/saveenergy/ という団体がフィフティ制度をはじめたらしい。
- NDC
- 参考資料
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- 『暮らしの省エネ事典』山川 文子/著(工業調査会) (p172)
- キーワード
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- フィフティ・フィフティ制度
- 光熱水費削減分還元制度
- ドイツ
- ハンブルグ
- 環境政策
- 学校
- エネルギー
- 教育
- ビジネス
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 事実調査
- 内容種別
- その他
- 質問者区分
- 庁内
- 登録番号
- 1000117801