レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2011/09/15
- 登録日時
- 2012/01/14 02:02
- 更新日時
- 2012/03/20 16:12
- 管理番号
- 6000005601
- 質問
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解決
貞観地震(じょうがんじしん)のことがわかる本はあるか。
- 回答
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『三代実録』に記載のある、貞観11(869)年に現在の宮城県多賀城市付近に被害をもたらした地震が該当すると思われる。『地震と噴火の日本史』(岩波書店)にわずかに記載あり。また『宮城県百科事典』(河北新報社)に詳しい項目あり。
- 回答プロセス
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百科事典および21(日本史)の書架を探す。
『世界大百科事典』(平凡社)『国史大辞典』(吉川弘文館)『日本歴史大辞典』(河出書房新社)『日本史広辞典』(山川出版社)で「じょうがん」を調べるが、年号としての「貞観」の記載はあるものの、地震への言及はなし。『地方史事典』(弘文堂)で東北の章を確認したところ、「多賀城(たがじょう)」の項に、貞観11(869)年の地震で倒壊したとの記載があった。
また『天災と復興の日本史』(東洋経済新報社)の本文には貞観地震についての記載はなかったが、巻末の「日本百大天災年表」に、869年の「貞観多賀城地震」について、主要被害は家屋倒壊・津波との記載あり。
さらに453(地震)の書架を探す。
『地震の事典』(朝倉書店)『地震・火山の事典』(東京堂出版)には記載なし。『地震と噴火の日本史』(岩波書店)第三章「巨大地震と大津波」に三陸大津波の最古の記録として、わずかではあるが貞観地震についての記載があったため、こちらを見ていただく。
さらに『宮城県百科事典』で「貞観」を調べたところ、「じょうがんだいじしん」の項があり、『三代実録』に貞観大地震についての言及があることや、家屋の倒壊や津波についての詳しい状況などが記載されていた。
なお、『わが国の歴史地震の震度分布・等震度線図』(社団法人日本電気協会)で貞観年間に起こった地震を確認したところ、貞観5(863)年に越中・越後(現在の富山県・新潟県)、貞観10(868)年に播磨・山城(現在の兵庫県・京都府)、また貞観11(869)年に三陸沿岸(宮城県)でそれぞれ大きな地震があったことが記載されていた。
- 事前調査事項
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貞観地震は、平安時代に東北地方太平洋側で起こった地震。
- NDC
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- 日本史 (210 9版)
- 地震学 (453 9版)
- 参考資料
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- 『地方史事典』地方史研究協議会/編(弘文堂)
- 『天災と復興の日本史』外川 淳/著(東洋経済新報社)
- 『地震と噴火の日本史』伊藤 和明/著(岩波書店)
- 『宮城県百科事典』河北新報社/編集(河北新報社)
- キーワード
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- 貞観地震(ジョウガンジシン)
- 宮城県
- 地震
- 津波
- 多賀城(タガジョウ)
- 平安時代
- 歴史
- 災害
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- その他
- 質問者区分
- 一般
- 登録番号
- 1000099937