1.『日系アメリカ文学:三世代の軌跡を読む』 植木照代/[ほか]著 創元社 1997.5
p.xivに「菅野衣川は1913年に詩集Creation dawn(中略)を出版している。」とあります。「Creation dawn」はお知らせいただいた情報の中にありましたので、カンノタケシ氏は菅野衣川氏のことと思われます。
同ページに、オークランドの山荘で隠遁者のような生活を送る詩人ウォーキン・ミラーの下に奇寓し、瞑想と詩作に没頭する中から英文の詩集を生み出したヨネ・ノグチ(1875-1947)や菅野衣川(かんのいせん)、ジュン・フジタのような詩人たちもいる。
脚注4:p.xxiにヨネ・ノグチ、サダキチ・ハートマン、菅野衣川、ジュン・フジタに関しては篠田左多江が以下の論文で論じている。(1)「日系アメリカ文学の歴史」『アメリカ研究』14、1980年、(2)「ウォ-キン・ミラ-の弟子 菅野衣川の生涯(1)」 『英学史研究』 29号、1996年(府立注:書物には29号とあるが、27号の間違い。所蔵館静岡県立図書館に照会済)
雑誌記事検索データベース「CiNii」で「菅野衣川」で調べると下記記事にヒットしました。
2.「IJU who's who--地平線の群像・語り継ぐ破天荒人生(13)アメリカに消えた文学の星「菅野衣川」」
篠田 左多江/著 海外移住 p.24-27 2000-05 03886522
3.「ウォーキン・ミラーの弟子 菅野衣川の生涯(2) 」
篠田 左多江/著 英学史研究 (33) p.105-119 2000 03869490
4.「ウォーキン・ミラーの弟子 菅野衣川の生涯-1-」
篠田 佐多江/著 英学史研究(27) p151-164 1994 03869490
残念ながら『アメリカ研究』、『海外移住』『英学史研究』は府立図書館未所蔵です。
国立国会図書館で所蔵していますので、ご希望であれば国立国会図書館へ複写をお申し込み下さい。
国立国会図書館への複写申込については下記サイトをご覧ください。
(遠隔複写サービス)
http://www.ndl.go.jp/jp/service/copy3.html(登録利用者制度のご案内)
http://www.ndl.go.jp/jp/information/guide.htmlGoogleboks、Googleで「菅野衣川」を検索し、関連のありそうな府立図書館所蔵資料を記します。
5.『大宅壮一全集 第12巻 日本新おんな系図』 大宅壮一/著 蒼洋社 1982.2
「石垣綾子・夫婦論」p.270-296
菅野衣川、夫人ガートルド、石垣栄太郎の三角関係ついて記載されています。
6.『人物昭和史 8 漂泊の生涯』筑摩書房 1978
石垣綾子「石垣栄太郎」p.199-237
ガートルド、石垣栄太郎の恋愛に衣川が刃傷事件を起こしたこと等が書かれています。参考文献として『愛についての告白』が紹介されています。
7.『愛についての告白:男として女として』 石垣栄太郎,石垣綾子著 平和書房 1971
衣川を巻き込んだ恋愛事件が描かれ、晩年の衣川・ガートルド夫妻についても記述されています。p.241-248等。
8.『中央公論』67(7)<762>1952年6月号
石垣栄太郎「アメリカ放浪四十年」p.198-212の中に菅野衣川に関する記述があります。
p.207「菅野衣川はラグナ街とポスト街の角にある家の二階で新英和学校を開いて日本人に英語をおしえていました。」等。
9.『日本美術年鑑』 昭和57年版 大蔵省印刷局 198403
池田淑人の項目の中に、p.270「1909 年サンフランシスコに赴き、詩人オーキン,ミラーの山荘に止宿、ここで同門の野口米次郎、菅野衣川らと共に、ミラーに詩を学ぶ」との記述があります。
10.『研究論叢』 42号 京都外国語研究所 京都外国語大学国際言語平和研究所 1994
元山千歳「テキストの物語」p.82-96の中に菅野衣川に関する記述があります。
p.91「フジタや菅野衣川らも渡米。彼らは英語と日本語の両言語で文学活動をする。
「しかしこうした野口,フジタ,菅野のような言葉の二刀流使いは,むしろ例外的な存在であつたわけで,他の多くはもっぱら邦人社会にのみ依拠する方向ですすんだ。(略)」との記述があります。
11.『日系アメリカ文学雑誌集成 別冊』 日系アメリカ文学雑誌研究 不二出版 1998.12
p.103には「詩人ウォーキン・ミラーはオークランドの郊外の山荘で隠遁生活を送り、ヨネ・ノグチや菅野衣川など詩人をこころざす日本人をその山荘に受け入れ、生活をともにしたことで、文学青年たちの間でよく知られた存在であった。」とあります。
12.『文芸年鑑』 昭和13年版・昭和14年版 文芸家協会/編 文泉堂出版
p.123「菅野衣川氏英詩人として知られた菅野衣川氏は十三日心臟痲痺の爲サンフランシスコで逝去した。享年六十二。」との記述があります。
13.『日本古書通信』 43巻2号 昭和53年2月号 日本古書通信社
p.15「四、菅野衣川のとど逸訳」の項目があり、菅野衣川が「ルバイヤット」を訳したことが記載されています。
12.佐藤清人「初期日系アメリカ文学に関する考察」
山形大學紀要. 人文科學 17(2), 50-37
p5.「下村逸蒼や菅野衣川は米国で長期滞在し、そこで生涯を終えたが、彼等の死には移民として亡くなったというよりは、むしろ長い旅の途上で客死したかのような印象がある。」等。
府立所蔵資料ではありませんが、インターネット上で公開されている論文です。
ゆうキャンパスリポジトリ (山形大学)
http://repo.lib.yamagata-u.ac.jp/handle/123456789/79391、5(中央所蔵分のみ)、6、7のみ貸出可能です。
郵送複写サービスをご希望される場合は、下記ページをご参照ください。
大阪府立図書館 Web複写サービス利用案内
http://www.library.pref.osaka.jp/cpy_usage.html