ご質問に回答します。
結論から申し上げますと、「公園における緑化視野率、快適な数値」について明確に記載されている資料は見当たりませんでした。
なお「路上に立った人の視野に占める草木の緑の割合を示す指標」として「緑視率」という指標があるようです。
お探しの「緑化視野率」が「緑視率」と近いものと考えられることから、公園の緑視率に関する資料を中心に調査を行っています。
以下、調査結果となります。
(1)雑誌記事
JDreamⅡを、以下の条件で検索を行いました。
(JSTシソーラスブラウザ=緑視率)AND (キーワード=公園)
すると6件ヒットしました。その中で本件と関連がありそうな論文が1件見つかりました。
・青木陽二「視野の広がりと緑量感の関連」
(『造園雑誌』 51(1), p.1-10, 1987年8月25日)
なお当該論文はインターネット上に全部が公開されています。
http://ci.nii.ac.jp/naid/110004661066論文より本件に関係ありそうな箇所を以下に引用します。
「②緑量感は緑視率によってもたらされ(中略)
緑視率25%でほぼ緑が少ないという感じから多いという感じに移り
50%でほとんどの人が多いと感ずるとわかった。
③緑量感に寄与する緑視率をもたらす視野は地形や周辺の構造物によって異なり、
(…)公園のように視線の定まらない広く開けたパノラマタイプの景観では
スカイライン周辺の横方向焦点距離28㎜・縦方向85㎜における緑視率が有効であることがわかった」(p.9)
(2)インターネット情報
Googleを以下の条件で検索しました(2011年5月15日現在)。
「公園の緑視率 快適 filetype:pdf」
(filetype:pdf の検索条件は、PDFファイルのみ検索する条件となります)
検索結果より、地方自治体が公開しているファイルで、
お探しのテーマと関係ありそうなものを以下に4件ご紹介します。
・「豊島区『みどりの基本計画』改訂案について」
http://www.city.toshima.lg.jp/dbps_data/_material_/localhost/100doboku/040kouenryokuchi/midorinokihonkeikaku/kihonkeikaku_3.pdf(引用)
「緑視率とは人の視野内に占めるみどりの量の割合をいいます。
国土交通省の研究の結果では緑視率が25%を超えるとみどりが多いと感じはじめることが分かっています。」
・「中央区『緑の基本計画』概要版」
http://www.city.chuo.lg.jp/kurasi/kentiku/midorinokihonkeikaku/files/gaiyouban.pdf(引用)
「花や緑の豊かさが実感できるまちをつくります(緑視率50%をめざします)。」
・「帯広市 緑の基本計画」
http://www.city.obihiro.hokkaido.jp/mpsdata/web/1219/00all2-1.pdf(引用)
「緑視率調査結果は別表に示すように、市街化区域全域の平均が、18.0%となっており、緑の豊かさを
身近に実感できる緑視率の値(30%~40%)を下回っています。」
(3)図書
以下の資料を確認しましたが、お探しの事項についての記載はございませんでした。
『公園緑地関係資料集:大阪府』 ( [大阪府]都市整備部公園課 2010.3)
『みどりの大阪21推進プラン:みどりで快適・みどりで共生・みどりで安心』 (大阪府農林水産部緑の環境整備室 1996.2)
『緑化樹木ガイドブック』( 国土交通省都市・地域整備局公園緑地・景観 建設物価調査会 2009.11)
『緑化建築年鑑 2005:建築と緑に携わる人のための』(創樹社Green Archit.Tribune編集部/編集 創樹社 2005.2)
『公園緑地マニュアル 平成21年度版』 (国土交通省都市・地域整備局公園緑地・景観 日本公園緑地協会 2009.6)
『<緑化>エコリーダーになろう:エコリーダー公式テキスト』(東京商工会議所/編 中央経済社 2009.2)