レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2011年5月4日
- 登録日時
- 2011/05/19 14:52
- 更新日時
- 2011/06/29 12:04
- 管理番号
- 相橋-H23-017
- 質問
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解決
芥川龍之介が「北海道大学の芝生にバターをつけて食べたい。」(それくらい環境がいい)と言ったと思うが、記憶が曖昧なので詳しくしりたい。
- 回答
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⑥の資料p121と⑦の資料p226に「あの植物園全体へどろりとマヨネエズをかけてしまへ」とある。芥川龍之介の『東北、北海道、新潟』の中に書かれている。詳細は⑤の資料p197にある。
- 回答プロセス
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インターネット検索エンジンGoogleでキーワードを“芥川”、“北海道大学”、“芝生”、“バター”などにして組み合わせて検索したが何も手がかりはなかった。
芥川龍之介についての資料を棚から探した。
①『芥川龍之介』 海老井英次/著 勉誠出版 2003 (自館請求記号:910.268/アクタ)
②『芥川龍之介』 久保田正文/著 木精書房 1997 (自館請求記号:910.2/アクタ)
③『芥川龍之介の夢』 清水昭三/著 原書房 2007 (自館請求記号:910.268/アクタ)
④『芥川龍之介作品論集成 別巻』 宮坂覺/編 翰林書房 2001 (自館請求記号:910.268/アクタ)
①~④の資料には「北海道大学の芝生にバターをつけて食べたい。」のような発言があったという記述は見つからなかった。
⑤『芥川龍之介新辞典』 関口安義/編 翰林書房 2003 (自館請求記号:R910.2)
p697に「1927年5月18~20日 北海道帝国大学で講演を行う。」
p701の「講演の記録」に「1927.5.18 北海道帝国大学」とある。
インターネット検索エンジンgoogleでキーワードを“北海道帝国大学”、“芥川龍之介”にして検索すると次の個人のサイトがみつかった。
「北国のスプリングエフェメラル」
http://blogs.yahoo.co.jp/ramukomjp/26026553.html(2011/5/19最終確認)
「1927年(昭和2年)5月に芥川龍之介が里見弴(小説家。長兄は有島武郎)と北大植物園を訪れ、著書『東北、北海道、新潟』の中で、『あの植物園全体へどろりとマヨネーズをかけてしまへ』と食べてしまいたいほど新鮮な植物園の新緑に感動したことを書き表しています。」とある。
市内OPACでキーワードを“東北北海道新潟”、“芥川龍之介”にして検索すると、次の資料が見つかった。
⑥『芥川龍之介全集 6』 芥川龍之介/著 筑摩書房 1985 (自館請求記号:918.6)
p121に「あの植物園全体へどろりとマヨネエズをかけてしまへ」とある。
⑦『芥川龍之介全集 第9巻』 芥川龍之介/著 岩波書店 1978 (自館請求記号:918.68)
p226にも⑥の資料と同じ記述があった。
再度⑤の資料を調べるとp197の「講演旅行」という項目に「1927年5月、自裁の約2ヶ月前、芥川龍之介は里見弴とともに東北と北海道を旅行している。改造社が規格した『現代日本文学全集』宣伝のための講演旅行である。」とあった。
- 事前調査事項
- NDC
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- 日本文学 (910 9版)
- 作品集 (918 9版)
- 参考資料
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- 『芥川龍之介新辞典』 関口安義/編 翰林書房 2003 (自館請求記号:R910.2)
- 『芥川龍之介全集 6』 芥川龍之介/著 筑摩書房 1985 (自館請求記号:918.6)
- 『芥川龍之介全集 第9巻』 芥川龍之介/著 岩波書店 1978 (自館請求記号:918.68)
- キーワード
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- 芥川龍之介
- 北海道帝国大学
- 植物園
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- 言葉
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000086480