レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2011年01月30日
- 登録日時
- 2011/04/09 17:29
- 更新日時
- 2011/07/22 12:32
- 管理番号
- 名古屋市鶴-2011-003
- 質問
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解決
尾張藩の商人、水口屋について知りたい。
- 回答
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水口屋伝兵衛家(本姓は小川)の初代伝兵衛政央は山城国井手里玉水村の生まれでしたが、近江国水口で荒物業を開業したのち、元禄10年(1697)には名古屋へ移り、正徳2年(1712)に玉屋町で呉服物商家となります。その後、寛政7年(1795)年には尾張藩より「御勝手御用達」を拝命するまでになりました。その盛況ぶりについては曲亭馬琴が“享和3年(1803)の夏から秋へかけて、上方を歴遊した際の覚書”である『羇旅漫録』の「名古屋の評判」に“呉服屋は水口屋が繁盛なり”と記されています。また、水口屋は商売のかたわら海東郡小川新田と熱田前新田の新田経営も行いました。水口屋に関する資料としては「那古野府城志」や「金鱗九十九之塵」に由緒が書かれているほか、当館では水口屋小川伝兵衛家に伝わった文書(水口屋文書 商売・新田開発の証文類を中心に書簡・呉服雛形・店則など)2,660点を所蔵しており、これらを元に水口屋の経営について考察した資料などもあります。
- 回答プロセス
- 事前調査事項
- NDC
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- 商業 (670 9版)
- 参考資料
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- 『名古屋叢書 第9巻』 名古屋市教育委員会/編 愛知県郷土資料刊行会 1983年 p.285
- 『名古屋叢書 第6巻』 名古屋市教育委員会/編 愛知県郷土資料刊行会 1982年 p.397
- 『日本随筆大成 第1期第1』 日本随筆大成編輯部/編 吉川弘文館 1975年 p.10,188 (「羇旅漫録」の活字翻刻)
- 『馬琴研究資料資料集成 第5巻』 服部仁/編・解説 クレス出版 2007年 p.300 (「羇旅漫録」の影印)
- 『港区のおいたち聞き書 第7回』 名古屋市港区役所/編 1964年 p.5 (「水口屋文書」のうち小川新田に関する資料の活字翻刻)
- 『近世名古屋商人の研究』 林董一/著 名古屋大学出版会 1994年
- 『近世名古屋水口屋の商業』 安藤精一/著 安藤精一 1961年
- 『近世名古屋商人水口屋の家系に関する一考察 当主を中心にして』 石田泰弘/[著] 愛知学院大学大学院文研究会 1991年
- 『幕末水口屋の商業経営 帳簿を題材にして』 石田泰弘/[著] 政治経済史研究会 1993年 p.40-41
- キーワード
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- 水口屋
- 小川伝兵衛
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- 郷土
- 質問者区分
- 登録番号
- 1000084402