レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2010/04/15
- 登録日時
- 2011/01/17 02:01
- 更新日時
- 2011/01/30 10:58
- 管理番号
- 6000000782
- 質問
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解決
刑事訴訟法における自由心証主義とその例外について調べたい。
- 回答
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当館所蔵資料より以下の資料を紹介
資料1:自由心証主義について詳細な記述あり。
資料2:p345より、刑事訴訟法 第318条「証拠の証明力は、裁判官の自由な判断に委ねる」。自由心証主義とは、「証拠の証明力の評価を法律で定めることをせず、専ら裁判官の自由な判断に任せる」とある。また、例外について「現行法は、自白に関して自由心証主義の例外を定めている。すなわち、自白だけでは、それがどんなに信用できるものであっても、有罪にしてはならず、必ず他の証拠(補強証拠)を必要とする。これは自由心証主義の唯一の例外であるが、この例外も、自白偏重の否定から生じたものである」とある。
資料3・4:それぞれ、自由心証主義とその例外について触れている。
資料5~9:自由心証主義について論文。
今回資料提供はしなかったが、参考として以下の資料情報も紹介。
・『事実認定の構造論からみる陪審制と職業裁判官制:自由心証主義の二側面』(白鴎法学6号,1996)p111~146 ※〔CiNii〕http://ci.nii.ac.jp/(最終確認2010/8/6)の検索結果、PDFで論文が一般公開されている。
・『 刑事裁判は合理的疑いを超える証明が必要であるから、供述により公訴事実を認定するためには、単に裁判官がこの供述は信用できると考えるだけでは不十分であり、客観的証拠によりその供述が裏付けられることが要求されるとした原判決は、自由心証主義に法の定めるところではない制約を加えるもので到底採用し得ないなどとして破棄された事例(広高松江支判平成16.1.26)』(研修681号,2005.3)p93~98 ※この事件の全文は〔最高裁判所 判例検索システム〕http://www.courts.go.jp/hanrei/pdf/8EEE4CF40372C76749256E5100093525.pdf(最終確認2010/8/6)で確認できる。
- 回答プロセス
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(1)刑事訴訟法(327.6)の書架を直接あたり、内容を確認。
(2)論文については、〔CiNii〕〔NDL-OPAC 雑誌記事索引〕でキーワード「自由心証主義」で検索。
※論文以外の資料については、「自由心証主義」が、どの刑事訴訟法の基本書にもほぼ載っていることがわかったので、そのなかから絞った。
- 事前調査事項
- NDC
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- 司法.訴訟手続法 (327 8版)
- 参考資料
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- 証拠法大系,1,熊谷 弘/[ほか]編,日本評論社,1984, (1984、p215~285「第三章 自由心証主義」 【資料1】)
- 刑事訴訟法講義,池田 修/著,東京大学出版会,2009.3, (2009、p345~347「自由心証主義」 【資料2】)
- 刑事訴訟法,田宮 裕/著,有斐閣,1996.3, (1996、p294~299「自由心証主義」 【資料3】)
- 刑事訴訟法,白取 祐司/著,日本評論社,2008.3, (2008、p310~314「自由心証主義」 【資料4】)
- 法学セミナー,日本評論社,1956.4, (598号、2004.10、p98~103『自由心証主義と証明妨害』(小林 秀之) 【資料5】)
- 法学教室,有斐閣, (212号、1998.5、p114~119『自由心証主義』(三井 誠) 【資料6】)
- 判例タイムズ,判例タイムズ社,1950.4, (1156号、2004.10、p66~74『専門訴訟における書証と自由心証主義』(木川 統一郎) 【資料7】)
- 判例タイムズ,判例タイムズ社,1950.4, (755号、1991.7、p82~87『自由心証主義と論理法則、経験則』(河上 和雄) 【資料8】)
- 判例タイムズ,判例タイムズ社,1950.4, (764号、1991.10、p84~89『自由心証主義と「星野事件」無罪判決』(鳥毛 美範) 【資料9】)
- キーワード
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- 刑事訴訟法(ケイジソショウホウ)
- 自由心証主義(ジユウシンショウシュギ)
- 法廷証拠主義(ホウテイショウコシュギ)
- 例外(レイガイ)
- 補強証拠(ホキョウショウコ)
- 自白(ジハク)
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- 言葉
- 質問者区分
- 図書館
- 登録番号
- 1000076671