レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2010年09月29日
- 登録日時
- 2010/12/08 12:42
- 更新日時
- 2011/01/26 09:13
- 管理番号
- 9000006796
- 質問
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解決
酸素富化空気の製造方法を知りたい。
- 回答
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酸素冨化空気は、医療用などに使われる高濃度酸素で、ガス分離膜(酸素富化膜)を用いて酸素と窒素を分離する方法と、窒素を吸着するゼオライトを用いて空気中の酸素と窒素を分離する方式PSA法(吸着法)がある。詳細については照会資料をご覧ください。
- 回答プロセス
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1.インターネットのWikipediaで「酸素富化空気」について調べると、「酸素濃縮器」の項に、「酸素濃縮器(さんそのうしゅくき)とは、空気を吸気し、高濃度の酸素を排気する医療機器のことである」とあり、「酸素富化膜式」や「PSA式」の説明がある。
2.『高分子辞典』(高分子学会編集 朝倉書店 2005年)には「酸素富化膜」の項があり、用途として「燃焼炉の燃焼効率を向上させるための燃焼用酸素富化空気の製造(酸素濃度25~30%)、呼吸疾患の患者に対する医療用酸素富化空気の製造(酸素濃度40%)」などがあると書かれている。
3.自館システムで件名「膜分離法」「膜(工学)」で検索し、NDC571.4の書架をブラウジング。
・『トコトンやさしい膜分離の本(B&Tブックス)』(伊東章著 日刊工業新聞社 2010年)には、「酸素富化膜でガス分離」の項があり、ガス分離を応用した家庭用酸素濃縮空気発生装置が市販されたとして、パナソニック資料によるイラストで紹介している。
・『分離技術:そこが知りたい化学の話』(相良紘著 日刊工業新聞社 2008年)には、第3章「気体に含まれる成分を分離する」があり、「膜(気体分離膜)で分離する」の項で説明がある。
・『よくわかる分離膜の基礎』(中尾真一編著 工業調査会 2009年)には、全体的な膜分離の説明がある。
4.パナソニックの製品情報をインターネットで検索すると、「ものづくりスピリッツ発見マガジン パナソニック・イズム」( http://panasonic.co.jp/ism/ )がヒット。「厚さ100ナノメートルの超薄膜にかけた20年~酸素富化膜~」のページがあり、パナソニックの酸素エアコンや酸素エアチャージャーに使われている酸素富化膜の説明がある。
5.『からだと酸素の事典』(酸素ダイナミクス研究会編集 朝倉書店 2009年)には、在宅療法に用いる、多孔質の吸着剤(ゼオライト)を使用した酸素供給装置等の説明がある。
6.「GeNii 学術コンテンツポータル」( http://ge.nii.ac.jp/genii/jsp/index.jsp )でPSA式について検索すると、「回転式PSAによる空気の酸素富化方法」(「化学工学論文集」35(5)」などがヒットするが所蔵なし。酸素富化膜についてもヒットするが所蔵なし。
- 事前調査事項
- NDC
- 参考資料
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- 『トコトンやさしい膜分離の本(B&Tブックス)』(伊東章著 日刊工業新聞社 2010年) (p66-67)
- 『分離技術:そこが知りたい化学の話』(相良紘著 日刊工業新聞社 2008年) (p163)
- 『高分子辞典』(高分子学会編集 朝倉書店 2005年) (p346)
- 『からだと酸素の事典』(酸素ダイナミクス研究会編集 朝倉書店 2009年) (p462-464)
- 「ものづくりスピリッツ発見マガジン パナソニック・イズム」(http://panasonic.co.jp/ism/sanso/01.html ※2010.12.8確認)
- キーワード
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- 酸素富化空気
- 酸素
- 膜分離法
- PSA法
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 事実調査
- 内容種別
- 技術関係一般
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000074827