レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2010年04月27日
- 登録日時
- 2010/10/21 17:13
- 更新日時
- 2010/10/21 17:13
- 管理番号
- 9000006357
- 質問
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解決
メルカトルが、メルカトル図法を考えついた経緯を知りたい。
- 回答
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『地図を作った人びと』(ジョン・ノーブル・ウィルフォード著 河出書房新社 2001年)によると、「いつ、また正確にはどうやって解決を見出し、その投影法を考えだしたかについては、メルカトルは何も語っていない」。
- 回答プロセス
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1.自館システムで件名「メルカトル」を検索するが未ヒット。
2.『世界大百科事典』27巻(平凡社 2007年)、『世界伝記大事典 世界編』11巻(ほるぷ出版 1981年)、『最新地理学用語辞典』(浮田典良編 大明堂 2003年、『図説地図事典』(山口恵一郎編集 武揚堂 1984年)を見るが、参考となる記載はなし。『地理情報科学事典』(地理情報システム学会編集 朝倉書店 2004年)によると、メルカトル図法の原理は「地球に円筒をかぶせて、地球中心から地上の点を直線で結び、その延長が円筒面と交わるところに投影するという図解や説明がされることがあるが、これは全くの誤りである」とある。
3.『世界人物逸話大事典』(朝倉治彦/編 角川書店 1996年)には、メルカトルの項目なし。
4..件名「地図-歴史」で検索するが、次の資料には参考となる記載はなし。
『地図の思想』(長谷川孝治編著 朝倉書店 2005年)、『古地図の世界』(織田武雄著 講談社 1981年),『世界図の歴史』(ピーター・ウィットフィールド/著 ミュージアム図書 1997年)
5.事前調査済みの資料であったが、『地図を作った人びと』(ジョン・ノーブル・ウィルフォード著 河出書房新社 2001年)を見ると、p130~131に「メルカトルの狙いは、船乗りが一定の規則に従って航行すれば目的地の到達できるようにすることだった」「メルカトルが追求したのは、曲線である航程線をより簡単に描き得る直線に変換する方法だったのである」とあり、また、「いつ、また正確にはどうやって解決を見出し、その投影法を考えだしたかについては、メルカトルは何も語っていない」との記述がある。
6.『地図:視点とデザイン』(マイケル・サウスワース共著 築地書館 1983年)p32によると「彼(メルカトル)が特に興味をおぼえたのは、船乗りたちに地図上の直線が羅針盤の方向と一致する真の航程線をあたえられるような航海図をつくることであった」との記述がある。
7.『地図情報ものしり百科 2 進化する地図の形と歴史』田代博監修 学研 2008年)は、子ども向けに、メルカトル図法(p18)など地図の歴史について書かれており、「メルカトルの世界地図は、プトレマイオスの陸図とポルトラノ型海図をむすびつけてつくられています」との記述がある。
- 事前調査事項
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『地図を作った人びと』(ジョン・ノーブル・ウィルフォード著 河出書房新社 2001年)、『知って楽しい地図の話』(田代博著 新日本出版社 2005年)、『地図の文化史』(海野一隆著 八坂書房 2004年)、『地図の歴史』(ヴィンセント・ヴァーガ著 東洋書林 2009年)、『地図の読み方事典』(西ケ谷恭弘著 東京堂出版 2009年)、『切手が伝える地図の世界史』(西海隆夫著 彩流社 2008年)
- NDC
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- 地理.地誌.紀行 (290 9版)
- 参考資料
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- 『地図を作った人びと』(ジョン・ノーブル・ウィルフォード著 河出書房新社 2001年) (p131)
- キーワード
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- メルカトル,ゲラルドゥス
- メルカトル図法
- 地図
- 照会先
- 寄与者
- 備考
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当時、世界地図は、プトレマイオスの地図が正確な地図であるとされており、航海にはポルトラノ(ポルトラーノ)と呼ばれる、港を見つけるための海図が用いられていた。また、大航海時代に様々な地理的な発見があった。
メルカトルがいつどのように投影法を考えだしたかについては、メルカトル本人は何も語っていないが、船乗りたちに地図上の直線が羅針盤の方向と一致するような航海図を作ろうとしていた。
『地理情報科学事典』(地理情報システム学会編集 朝倉書店 2004年)によると、メルカトル図法の原理は「地球に円筒をかぶせて、地球中心から地上の点を直線で結び、その延長が円筒面と交わるところに投影するという図解や説明がされることがあるが、これは全くの誤りである」。
- 調査種別
- 事実調査
- 内容種別
- 歴史・地理一般
- 質問者区分
- 図書館
- 登録番号
- 1000072629