レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 登録日時
- 2010/09/29 12:10
- 更新日時
- 2019/08/07 11:21
- 管理番号
- 戸畑分館 12
- 質問
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江戸時代に、現在の地図と同じくらい正確な地図を作った伊能忠敬は、どのように測量したのですか?
- 回答
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測量は、起点と終点に梵天(ぼんてん)と呼ばれる棒を立て、鉄鎖で直線距離を測量する導線(どうせん)法を使用しました。曲がり角は、、角度1度まで測量可能な彎窠羅鍼(わんからしん)という方位盤を使用して、隣の梵天までの距離と角度と方位を定めました。坂道などでは、象限儀(しょうげんぎ)(小)で勾配を測り、地図に必要な水平距離を算出しました。
また、近くの高い建造物を目印にして、半円方位盤でその角度を計測する交会(こうかい)法も併用しています。同時に富士山などの遠くの高い山を目印にして、多くの地点から方角を測り、導線法での誤差を補正しています。
天体観測も行い、水揺球儀(すいようきゅうぎ)という振り子時計で経度を、象限儀(中)で恒星の高度を測ることによって緯度を測量し、地上での測量結果を補正しています。
伊能忠敬記念館のホームページには、測量器具の写真が掲載されています。
『伊能忠敬九州測量日記』には、北九州での測量の様子も記されています。
- 回答プロセス
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OPACで「伊能忠敬」を検索して、伊能忠敬に関する資料をあたりました。実際の測量方法は『図説伊能忠敬の地図をよむ 改訂増補版』や『週刊日本の100人 57号』に記載があります。北九州市地域の測量については、『伊能忠敬 九州測量日記』に書かれていました。
Googleで、「伊能忠敬」を検索しました。伊能忠敬記念館のホームページに詳しく掲載されていました。
- 事前調査事項
- NDC
- 参考資料
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- 『伊能忠敬』 大谷亮吉/編著 長岡半太郎/監修 岩波書店 1917年 <289.1/イ>
- 『図説伊能忠敬の地図をよむ 改訂増補版』 渡辺一郎/著 鈴木純子/著 河出書房新社 2010年 <448.9/ワ> (25~88頁)
- 『週刊日本の100人 57号』 デアゴスティーニ・ジャパン 2007年 <289.1/シ/57> (16~18頁)
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『伊能忠敬 九州測量日記』 北九州測量協会/編 北九州測量会 2000年
(51~59頁) - 伊能忠敬記念館 「資料」 https://www.city.katori.lg.jp/sightseeing/museum/data.html(最終確認日:2019/08/07)
- キーワード
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- 伊能忠敬
- 測量
- 地図
- 照会先
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- 伊能忠敬記念館 千葉県香取市佐原イ1722-1 電話0978-54-1118
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 内容種別
- 質問者区分
- 登録番号
- 1000071839