レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2009/05/21
- 登録日時
- 2009/09/09 02:12
- 更新日時
- 2009/09/19 08:41
- 管理番号
- 埼熊-2009-026
- 質問
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解決
『読売新聞 2009.5.19 17面』に掲載の記事で、俳人の森澄雄氏が「俳諧は三尺の童にさせよ」(俳諧は正直に素直に作れということ)という芭蕉の言葉を紹介している。この言葉の出典を知りたい。
- 回答
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服部土芳(どほう)の「三冊子(さんぞうし)」のうち、「赤冊子」にある芭蕉の言葉が出典とわかる。
「三冊子」とは「白冊子」「赤冊子」「忘水」の三部からなる俳諧論書で、「三冊子」は後世につけられた総称。元禄15年(1702)に成立している。「赤冊子」では冒頭に芭蕉の俳諧の神髄とその修錬の態度・方法とを論理的に詳述し、続いて芭蕉の作品に具体的な説明を加えている。
- 回答プロセス
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〈松尾 芭蕉〉〈俳諧〉をキーワードに所蔵資料を調査した。
「俳諧は三尺の童にさせよ」の出典について記述のあった資料
『総合芭蕉事典』(雄山閣出版 1982)
p526 芭蕉語録に 「俳諧は三尺の童にさせよ」 出典「三冊子」(赤雙子)とあり。
『芭蕉語彙』(青土社 1984)
p1043「俳諧は三尺の童にさせよ初心の句こそたのもしけれ(三冊子)」とあり。
p145 「俳諧は三尺の童にさせよ」(三冊子)とあり。
「三冊子」について参考にした資料
『日本古典文学大辞典 3』p124
『俳諧大辞典』p269-270
『三冊子評釈』(名著刊行会 1970)p105-109
『三冊子総釈』(風間書房 1964)p118-119
『新編日本古典文学全集 88 連歌論集・能楽論集・俳論集』(小学館 2001)p579-580
『日本の古典 18 松尾芭蕉』(河出書房新社 1972)p256
その他の調査済み資料
『芭蕉辞典』『総合芭蕉事典』『芭蕉語彙考』
- 事前調査事項
- NDC
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- 詩歌 (911 9版)
- 参考資料
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- 『総合芭蕉事典』(雄山閣出版 1982)
- 『芭蕉語彙』(青土社 1984)
- 『日本古典文学大辞典 3』(岩波書店 1984
- 『俳諧大辞典』(明治書院 1957)
- 『三冊子評釈』(名著刊行会 1970)
- 『三冊子総釈』(風間書房 1964)
- 『新編日本古典文学全集 88 連歌論集・能楽論集・俳論集』(小学館 2001)
- 『日本の古典 18 松尾芭蕉』(河出書房新社 1972)
- キーワード
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- 松尾 芭蕉(マツオ バショウ)
- 俳諧
- 服部 土芳(ハットリ ドホウ)
- 三冊子(サンゾウシ)
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 事実調査
- 内容種別
- 言葉
- 質問者区分
- 個人
- 登録番号
- 1000057748