「セレブ」という言葉の意味として、資料1(p.282)には、2001年の用語として次のように記載されている。「セレブリティ、名士。本来はハリウッドスターやスーパーモデル、財界人などの著名人を指す。日本では拡大した意味で使われ、単にお金持ち、富裕層やリッチな雰囲気を指すことも多い。」
調査の結果、「セレブ」という言葉が日本ではいつ頃、何という雑誌に登場したのかについて、はっきりとしたことは不明だった。
現代用語辞典では、『現代用語の基礎知識』 『朝日現代用語知恵蔵』 『イミダス』 のいずれも初めて登場するのは2002年版。ただし、『イミダス』では、「セレブリティ」の語で登場する。
資料5によれば2000年頃には登場していたようにも思われるが、資料6によれば1999年春ということになるので、確かなことは不明。
資料5:“はじめに”の中に、「“セレブ”という言葉はここ2~3年、日本でも女性誌やテレビで頻繁に使われるようになり、定着した」との記述がある。
資料6: 「1999年の言葉。…99年春あたりから急に大ブレークした。」とある。
[大宅壮一文庫雑誌記事索引CD-ROM]の検索によると、『婦人と暮し』1988年5月号に「トップスターが集まったセレブリティ・スキー」という記事がある。「セレブリティ」という語については、少なくとも同索引の検索で見る限りではこれが最初かと思われる。
また、「セレブリティ」がいつ「セレブ」になったかについては、[大宅壮一文庫雑誌記事索引CD-ROM]の検索結果一覧を通覧したところ、1998年6月の『JJ』が初めのようだが、確かなことは不明。雑誌『JJ』の該当号は都立図書館未所蔵。国立国会図書館では所蔵している。(国立国会図書館請求記号:Z24-303)
雑誌の見出しに登場した年ごとの件数については、[NDL-OPAC 雑誌記事索引]と[大宅壮一文庫雑誌記事索引CD-ROM]の検索結果を確認することになる。ただしこの中には「セレブレーション」などの言葉も含まれてしまう。
○NDL-OPAC 雑誌記事索引
キーワード<セレブ>で刊行年月を1年ごとに区切って検索すると、それぞれの年の件数がわかる。ただし1995年以前は0件。
○大宅壮一文庫雑誌記事索引 CD-ROM
1997~2004年までは年ごとにCD-ROMを交換して、<セレブ>で検索する。1988~1991、1992~1996年はCD-ROMを選んで、発行日欄にそれぞれの年を入れて検索する。