レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2004/11/02
- 登録日時
- 2005/02/23 02:11
- 更新日時
- 2007/02/20 19:07
- 管理番号
- 都立図事-2004003591
- 質問
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対馬地方で使用されていたらしい「阿比留(アビル)文字」、「神代(ジンダイ)文字」について知りたい。どのような文字でいつ頃、どの地域で使用されていたのか、解説されている資料にどんなものがあるか。
- 回答
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資料1:アビルモジ、ジンダイモジでは索引項目なし。
資料2:「阿比留文字(あひるもじ)」の項に、「古代、漢字の渡来以前にすでに存在していたという神代文字の一つ。日文(ひふみ)と呼ばれる文字の異称。対馬国卜部阿比留氏に伝わったとされるところからいう。諺文(おんもん)に類似する。平田篤胤によって積極的に主張された。」とあり。
(「諺文」は朝鮮固有の文字。現在の「ハングル」)
資料3:「神代文字」(じんだいもじ)の項に、「わが国で、漢字渡来以前の古代に用いられたと称される文字。日文(ひふみ)、天名地鎮(あないち)、阿比留(あひる)文字などの種類がある。これらは、古代の確実な遺例がなく、かつ、いろはがなの体系を出ないものであって、現今ではすべて後代の仮託のものとする。(後略)」とあり。
資料4などの国語学事典、日本語学事典には、「神代文字」の項はあるが「阿比留文字」は索引項目なし。
タイトルに<阿比留×対馬><(阿比留+アビル)×文字>を入れて[都立DB]を検索したが、いずれもヒットしない。
タイトルに<神代×文字>と入れて検索したところ、19件あり。このうち
分類が81*(日本語)の次の資料に記述があった。
資料5:目次より、第9章に記述あり。
p.232-「アヒルモジ」として「対馬国阿比留氏が秘蔵し、伝存したもの」、「一部の人は天日霊神字(アヒルカナ)とも呼んでいる」と、解説が始まる。
また、p.248-は「アヒルクサモジ」についての解説だが、対馬の阿比留家所伝のものも含まれている。
これらには、平田篤胤著『神字日文伝(カムナヒフミノツタエ)』の引用が散見される。
資料6:『神字日文伝』が収載されている。
資料7:解説あり。
資料8:資料5、7に比べ、著わされた時代が古く、論も難しい。
p.80-107に「日文字」の解説あり。日文字(ヒフミ)の真字=阿比留文字としている。
p.243-271に「神代文字及び神代文字に関する文献」が収録されている。
- 回答プロセス
- 事前調査事項
- NDC
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- 日本語 (810 9版)
- 参考資料
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- 【資料1】 日本大百科全書 25 索引 / [小学館∥編] / 小学館 , 1989.3 DR/0310/38/25
- 【資料2】 日本国語大辞典 第1巻 あ-いろこ / 小学館国語辞典編集部∥編集 . 第2版 / 小学館 , 2000.12 R/813.1/5020/1
- 【資料3】 日本国語大辞典 第7巻 しゅんふ-せりお / 小学館国語辞典編集部∥編集 . 第2版 / 小学館 , 2001.7 R/813.1/5020/7
- 【資料4】 国語学大辞典 / 国語学会∥編 / 東京堂出版 , 1980.9 R/8103/10/80
- 【資料5】 日本神代文字 : 古代和字総覧 / 吾郷清彦∥著 / 大陸書房 , 1975 /8113/3/75
- 【資料6】 新修平田篤胤全集 第15巻 / 平田篤胤∥著 / 名著出版 , 1978.1 /1212/51/15
- 【資料7】 神代文字の謎 : 古代史の空白に迫る / 藤芳義男∥著 / 桃源社 , 1979.2 /8113/5A/79
- 【資料8】 神代の文字 / 宮崎小八郎∥著 / 霞ヶ関書房 , 1974 /8113/2/74
- キーワード
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- 言葉
- 質問者区分
- 登録番号
- 1000020489