レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 19990528
- 登録日時
- 2005/02/02 02:15
- 更新日時
- 2005/11/11 11:20
- 管理番号
- D1999F1859
- 質問
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解決
「つうといえばかあ」=「つうかあ」の「つう」・「かあ」は何のことか。この語源を知りたい。
- 回答
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(1)『知ってなるほどの語源1000 勘違いしている言葉・意外な由来366日』 村石利夫著 講談社 1995.4 445p <KF92-E43>
187pに、「ツーカーの仲」とは、「通過の仲」から!?という見出しのもと、「明治末期から大正にかけて」、「落語家や寄席芸人が採り入れてはやらせたのだが、おしゃべり言葉だったので文献には残らず」云々と記されている。
(2)『日本国語大事典』 第13巻 小学館 1975 <KF3-26>
621pの「つうといえばかあ」の用例として『多情仏心』が掲げられている。この資料の凡例によれば、「もっとも古いと思われる用例」を示すと記載がある。
(3)『里見(とん)全集』 第4巻 筑摩書房 1978.2 610p <KH533-5>
40pに、「お料理があがるまで、海鼠腸かなんかで一杯めしあがる、-さうでせう?」「その通り!兎に角、つうと云やアかあなんだからね、この人は」という会話が記されている。なお、『多情仏心』は大正11年12月26日から大正12年12月31日まで「時事新報」に連載された小説。
上記『日本国語大辞典』のほかにも「つうといえばかあ」の出典を記した資料が数種あったが、大正11年以前出版の文献を示した資料は見あたらなかった。
< >内は当館請求記号
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上記レファレンス回答後、2001年に『日本国語大辞典 第二版』が刊行された。そこに以下の記述がある。(2004年1月15日記)
『日本国語大辞典』 第2版 第9巻 日本国語大辞典第二版編集委員会 小学館 2001.9 <KF3-G103>
215pに「つうといえばかあ」の用例として『江戸から東京へ』(矢田挿雲)第3巻中の「ツーと云へばカーと云ふ江戸ッ子の本場で通ってゐる魚河岸の起因を正せば」という用例が挙げられている。同書は1921年(大正10年)の刊行。
- 回答プロセス
- 事前調査事項
- NDC
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- 語源.意味[語義] (812 9版)
- 参考資料
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- 知ってなるほどの語源1000 勘違いしている言葉・意外な由来366日 村石利夫著 講談社 1995.4 445p <KF92-E43>
- 日本国語大辞典 第2版 第9巻 日本国語大辞典第二版編集委員会 小学館 2001.9 <KF3-G103>
- キーワード
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- 日本語‐語源
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 事実調査
- 内容種別
- 言葉
- 質問者区分
- 公共図書館
- 登録番号
- 1000014172