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特別コレクション探訪(4)「デジタル版新聞記事文庫」(神戸大学附属図書館)

(参加館通信 平成22年10月29日配信)

 第4回は、神戸大学附属図書館様から「デジタル版新聞記事文庫」をご紹介いただきました。



 神戸大学「新聞記事文庫」とは、神戸大学の前身の一つである神戸高等商業学校でスタートした新聞切抜事業の集大成です。切抜事業は1911(明治44)年後半から始まり、1919(大正8)年には当初26紙だった採録誌も50紙を超えるようになりました。

 この事業の特徴は、切り抜き記事の選択と分類という最も重要な部分を一貫して教官が行っていたこと、昭和に入って日中戦争・第二次世界大戦中も維持されていたことです。

 戦後は、新生神戸大学経済経営研究所に事業を継承し、1970(昭和45)年終了しました。戦前約35年間、戦後約25年間の長期間継続していること、経営・経済から政治・外交・教育など広範囲であること、同一事件について複数の新聞記事を採録していることなどから、戦前期の大規模切抜事業としは、当文庫と現在は失われてしまった満鉄調査部のみと言われています。

 東京発行の新聞22紙、関西発行の新聞15紙、その他地方新聞8紙、外地・旧植民地発行の新聞10紙と戦前の採録対象紙の多さには目を見張るものがあります。

 切り抜き記事は専用台紙に貼り付けて、目次をつけて製本されていますが、この製本された「新聞切抜文庫」は3,000冊以上、昭和40年代に全冊マイクロフィルム化したものが約650リールあります。同じく、昭和40年代には復刻刊行事業が始まり、戦前分の切抜帳約2,500冊を分類別に全350巻の刊行予定で着手しましたが、1988(昭和63)年通巻54巻で断念しています。

 1999(平成11)年、電子図書館システムを導入した際、「新聞記事文庫」デジタル版の公開に踏み切りました。デジタル化対象は、1911(明治44)年10月~1945(昭和20)年1月までの戦前期に限定、この間の記事推定38万件について、記事画像と共に記事全文のテキストデータを作成し、公開を始めています。

 このデジタル事業は、平成16~20年度科学研究費補助金研究成果公開促進費に採択されました。平成21年度からも科学研究費補助金研究成果公開促進費に採択され、継続してデジタル化を進めているところです。2010年3月末現在で、約24万件の記事についてデジタル化をしましたが、戦前の新聞記事のテキストデータ作成に手間がかかっていますが、最終的にはすべての記事に、画像とテキストデータを作成・公開していく予定です。

 ほとんどの方が直接、インターネットで利用されますので、お問い合わせを頂いて利用が判明しているものについて、いくつか例示させていただきます。

  • クイズ番組で「サボタージュ」の語源に関する出典として(2008年8月)
  • 古物商の方から、所有している戦前の商品券の出所が当文庫で確認できたので、論文に引用したいという申請(2009年9月)
  • 論文に引用されるケースが多く、展示等にも使用されています。


 神戸大学附属図書館様、どうもありがとうございました!

【本記事の内容は、原則として参加館通信配信時点(平成22年)のものです】

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