レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2011年04月21日
- 登録日時
- 2013/07/25 18:49
- 更新日時
- 2013/12/22 17:00
- 管理番号
- 23-N-01
- 質問
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解決
長野県に浦島太郎伝説があるらしい。どんな伝説なのか知りたい。
- 回答
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長野県木曽郡上松町(ながのけん きそぐん あげまつまち)の寝覚の床(ねざめのとこ)という場所に浦島太郎の伝説があり以下の資料から確認できる。
◆資料③『木曽』p234から浦島太郎伝説の記述がある。
竜宮城から戻った浦島太郎は、諸国を巡る旅に出た。道中立ち寄った寝覚の床が気に入り、寝覚の里に住み、毎日寝覚の床へ釣りに出かけた。ある日、里の人に昔の思い出話をしていて、玉手箱の存在を思い出す。そこで浦島太郎が玉手箱を開けてみると、中から紫色の煙が出て来て、彼を300歳の翁に変えてしまった。太郎はその後寝覚の床から姿を消す。里人が彼が姿を消した場所に行ってみると、そこには弁財天の像が残されていた。この弁財天を祀って寝覚山臨川寺が建立された。
◆資料④『信州の民話伝説集成 中信編』p398にも「寝覚の床の浦島太郎」が収録されている。内容は資料③のものと同様。寝覚の床という名前は浦島太郎がここで夢から覚めた(若者の姿から300歳の翁になった)ことに由来して付けられたとある。また、弘治年間(1555-1557)、寝覚の床には埼玉の医師である川越三喜が住んでいた。この人物が長命で、寝覚の床で釣りをしていたことなどから、人々に浦島太郎というあだ名を付けられており、そこから浦島太郎の伝説になったのではという記述もある。
- 回答プロセス
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1. 資料①『平凡社大百科事典』で浦島太郎を引いたところ、浦島伝説を伝える場所の中に、長野県木曽郡に寝覚の床という場所があることが分かった。
2. 資料②『長野県百科事典』で寝覚の床を引いたところ、寝覚の床があるのは、木曽郡の上松町であることがわかった。浦島太郎がここで釣りをしていたという伝説があると書かれている。
3. 自館の資料の中には上松町の町史がなかったことから、資料③の『木曽』を確認。p234に「浦島伝説」の項あり。
4. 自館所蔵の長野県の民話・伝説の本を検索したところ資料④『信州の民話伝説集成 中信編』p398に「寝覚の床の浦島太郎」を見つける。
- 事前調査事項
- NDC
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- 伝説.民話[昔話] (388 9版)
- 参考資料
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- ①『平凡社大百科事典』 平凡社 1984 【031】
- ②『長野県百科事典』 信濃毎日新聞社開発舞曲出版部/編 信濃毎日新聞社 1974 【N031】
- ③『木曽』 木曽教育郷土館委員会/編 信濃教育会出版部 信濃教育会出版部 1998 【N234】
- ④『信州の民話伝説集成 中信編』 はま みつを/編 一草舎 2006 【N388】
- キーワード
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- 浦島太郎
- 伝説
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 事実調査
- 内容種別
- 郷土
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000134305