レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 20101015
- 登録日時
- 2010/11/18 02:00
- 更新日時
- 2010/11/19 09:56
- 管理番号
- B101007141405-1
- 質問
-
解決
「アセトアミノフェン」の作用機序について、『治療薬マニュアル2010』では作用機序が不明確であると言う旨がありました。これ以外に何か記述がある資料がありましたら、ご教示下さい。
- 回答
-
ご照会の事項に関し、以下のとおり回答いたします(【 】内は当館請求記号です)。
当館所蔵資料と、当館が契約しているデータベースJDreamⅡと医中誌Web、Web of Knowledge、および、PubMed(http://www.ncbi.nlm.nih.gov/entrez/)において調査を行いました。以下では、当館所蔵資料の中から日本語で書かれた資料(1)-(6)についてご紹介いたします。
なお、キーワードを「acetaminophen mechanism action」として検索したところ、当館契約データベース Web of Knowledge では181件、PubMedでは159件の洋文献がヒットしましたので、ご参考までにお伝えします。
(1) 「「なるほどナットク薬理学」(第13回) 「抗炎症薬の薬理学(2)発熱と解熱薬とアセトアミノフェンの謎」」 (岡本博 『兵薬会:兵庫県薬剤師会誌』 636 [2009.1] pp.42-45 【Z19-92】)
pp.42-44で発熱の機構とそれを抑制する解熱薬の作用機序について解説したあと、pp.44-45でアセトアミノフェンの解熱鎮痛作用の作用機序について、2005年に発見された事実に基づいて論じています。
(2) 「小児の痛み 44 鎮痛・鎮静:各論 オピオイド・非オピオイド鎮痛薬」 (田村高子 『小児科』 49(11) [2008.10] pp.1705-1712 【Z19-368】)
pp.1709-1711の「II. 非オピオイド鎮痛薬」の項のうち、p.1711でアセトアミノフェンの作用機序と代謝経路について解説しています。
(3) 「全身疾患管理薬の基本 9.鎮痛薬・解熱薬」 (金澤健司 『眼科薬物治療A to Z (眼科プラクティス 23)』 2008.9 pp.362-364 【SC641-J20】)
非ステロイド性消炎鎮痛薬(NSAIDs)と比較しつつ、アセトアミノフェンの作用機序についても触れています。
(4) 「特集 変形性膝関節症の治療戦略 薬物療法 」 (内尾祐司 『関節外科』 29(9) [2010.9] pp.1008-1014 【Z19-1292】)
pp.1012-1013でアセトアミノフェンの「作用機序」と「有効性と課題」について解説しています。
(5) 「第4章 これだけは押さえたい 疼痛緩和ケアの基礎 非オピオイド鎮痛薬の種類と使い方」 (川村和美 『調剤と情報』 15(10) [2009.9] pp.1176-1180 【Z19-B574】)
p.1176でアセトアミノフェンの作用機序についての説明があり、pp.1176-1178で疾患別にアセトアミノフェンの服用に際して留意すべき点が解説されています。
(6) 「顎関節疾患・口腔顔面痛における疼痛管理のための薬物療法 急性疼痛の管理 上 NSAIDsおよびアセトアミノフェンによる急性疼痛管理」 (Lori Reisner、今井昇、井川雅子 『The Quintessence』 21(1) [2002.1] pp.79-88 【Z19-1303】)
NSAIDsとアセトアミノフェンの作用を比較しており、pp.87-88でアセトアミノフェンの作用機序、特徴、副作用について解説しています。
調査済資料
・「小児用アセトアミノフェン坐剤の解熱作用」 (中島春美 『治療』 62(10) [1980.10] pp.1869-1872 【Z19-385】)
・「特集I NSAIDsの再評価 NSAIDsのCOX阻害以外の作用機序」 (楠夏子 『炎症と免疫』 12(5) [2004.9] pp.536-543 【Z19-3711】)
・『日本薬局方解説書. 第15改正』 (日本薬局方解説書編集委員会. 廣川書店, 2006.6 【SD113-H14】)
・『臨床検査データブック. 2001-2002 』(高久史麿監修 医学書院, 2001.3 【SC231-G59】)
・「痛みの臨床 6 痛みと非ステロイド系抗炎症薬」 (川合眞一 『日本医師会雑誌』 138(4) [2009.7] pp.738-739 【Z19-211】)
・「エビデンスに基づくがん疼痛マネジメント 代表的な鎮痛薬の薬理作用と効果」 (林章敏 『EB nursing : Evidence-based nursing 』 5(2) [2005.3] pp.182-187 【Z74-C249】)
・「COXインヒビターの光と影 COX阻害薬の選択性と作用機序」 (森田育男 『炎症と免疫』 (0918-8371)15(1) [2006.12] pp.16-23 【Z19-3711】)
- 回答プロセス
- 事前調査事項
-
『治療薬マニュアル2010』(医学書院)
- NDC
-
- 薬学 (499)
- 参考資料
- キーワード
-
- アセトアミノフェン
- acetaminophen
- 医薬品
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 内容種別
- 質問者区分
- 登録番号
- 1000073516