レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 登録日時
- 2008/06/27 02:11
- 更新日時
- 2008/06/27 02:11
- 管理番号
- B2007M0995
- 質問
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解決
クマヤナギの花は両性花で、7~8月に開き、果実は翌年の夏に黒く熟します。花と熟した果実が一緒にみられますが、この植物のように、花と熟し色づいた実が一緒に見られる他の植物が存在するかどうかを調べております。花と実が一緒に見られる季節は春~冬いつでも結構です。
- 回答
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ご照会の事項について、当館東京本館の科学技術・経済情報室開架資料やインターネット上の情報を調査しました。その結果、実と花を同時に見ることができるという情報が確認できた植物を次のとおりご紹介します。なお、これは網羅的な調査の結果ではなく、ご紹介する植物は一例にすぎないことをご了承ください。【 】内は当館請求記号です。
・シキキツ
『植物の世界.3 種子植物』(朝日新聞社 1997 【RA254-G2】)のpp.218-219にシキキツに関する記述があります。その中に「四季咲き性で、成熟した果実、幼果、花を一度に見ることができる」と書かれており、その様子を写したカラー写真も掲載されています。
・サルスベリ
『植物の世界.4 種子植物』(朝日新聞社 1997 【RA254-G2】)pp.228-229にサルスベリに関する記述があります。「盛夏から秋風の吹くころまで、サルスベリは花を次々と咲かせていく。「百日紅」と漢字で書くのは、この花期の長さにちなむ」と書かれており、花が咲くと同時に実が生っている様子がカラー写真で掲載されています。また、下記のページにも花と実を同時に撮影した写真が掲載されています(撮影されたのは8月下旬頃のようです)。
植物園ホームページ内「サルスベリ(百日紅)」
( http://aoki2.si.gunma-u.ac.jp/BotanicalGarden/HTMLs/Sarusuberi.html )
→このページは群馬大学のAoki Shigenobu氏個人のホームページです。Aoki Shigenobu氏は植物学や園芸などの専門家ではないとのことです。
・ミズガンピ
『日本の野生植物.大本2』(平凡社 1989 【RA5-51】)のp.95にミズガンピについての記述があり、「花は両性で葉腋に単生し、径約1cm、白色または紅色、ほぼ周年咲く」と書かれています。ほぼ年中花が咲くので、花と実が同時に見られるようです。同書PL,104には、「ミズガンピ 花・果実」と題されるカラー写真が掲載されており、花と実が同時に写された写真が掲載されています。
また、『樹木大図鑑』(北隆館 1991 【RA5-E75】)p.276にも「花期1~12月、果期1~12月」との記述があり、写真も掲載されています。
・リュウキュウルリミノキ
『樹木大図鑑』(北隆館 1991 【RA5-E75】)のp.394にリュウキュウルリミノキについて、「花期11~2月、果期11~12月」という記述があり、写真も掲載されています。
・マルバノキ
『樹木大図鑑』(北隆館 1991 【RA5-E75】)p.121によると、花期、果期ともに10~11月となっています。また、「花が咲く時期と実の熟する時期が同じ植物、すなわち花も実もある植物というのは比較的まれであるが落葉樹では特に珍しい。本種はその1つであって葉が美しく紅葉して散ろうとする頃に紅色の花を咲かせ1年たって実が熟すのである」と書かれています。
・ハマヒサカキ
『樹木大図鑑』(北隆館 1991 【RA5-E75】)のp.116に、ハマヒサカキの解説があり、花期は10~11月、果期は11月となっています。解説文中に「果実は球形で黒紫色に熟す。花と果実の熟期が同じ時期になる」と書かれています。
・シロダモ
『樹木大図鑑』(北隆館 1991 【RA5-E75】のp.94にシロダモの解説があります。花期、果期ともに10~11月となっており、「秋に花が咲いて、翌年の秋に果実が赤く熟するので雌株では花と果実を1本の木で見ることができる」と書かれています。
・フユサンゴ
『園芸植物大事典.2』(小学館 1994 【RB2-E93】)のp.1333にやや分かりにくいですが、花が咲き同時に実が生っている様子を写した写真が掲載されています。
また、下記のページに「花期が長いので実と花が同時についていることが多く、長く観賞できます」と書かれており、その様子を撮影した写真が掲載されています。
「花よりのメッセージ」ホームページ内「フユサンゴ」( http://masuo32.sakura.ne.jp/A10_28.htm )
→このページは鉄本満洲生氏が趣味で作成された個人のホームページです。
なお、上記以外にインターネット情報源から以下の2種の植物が見つかりました。
・ヤエヤマアオキ(ノニ)
下記のページには「1年中花が咲き、実がなり、実が熟す、同じ枝の中でそれらが同時進行します」と記述されており、花が咲くと同時に実が生っている様子を撮影した写真が掲載されています。
「ノニ家族」(アスク工業(株)健康事業部)( http://ask.gr.jp/about-noni.html )
・ジュズサンゴ
次のページに花と実が同時に撮影された写真が掲載されています。
「米村浩次の花の世界」ホームページ内「ジュズサンゴ」(米村花きコンサルタント事務所)
( http://www.yonemura.co.jp/zukan/zukan-f/naiyou/rivina0.htm )
インターネットの最終アクセス日は2007年8月3日です。
- 回答プロセス
- 事前調査事項
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牧野新植物図鑑(北隆館)、・原色日本植物図鑑 草本、木本編(保育社)、・日本の野生植物 草本、木本(平凡社)、・検索入門野草図鑑(保育社)、・山渓カラー名鑑日本の野草(山と渓谷社)、・学研生物図鑑 野草(学習研究社)、・図解植物観察事典(地人書館)、・原色野草観察検索図鑑(保育社)、・植物の世界② 種子植物(朝日新聞社)、・改訂版原色牧野植物大図鑑(北隆社)
- NDC
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- 種子植物 (477 9版)
- 参考資料
- キーワード
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- 植物
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 事実調査
- 内容種別
- 質問者区分
- 公共図書館
- 登録番号
- 1000045344