レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2008/03/22
- 登録日時
- 2008/03/19 02:13
- 更新日時
- 2010/12/14 19:18
- 管理番号
- 10-2A-200801-02
- 質問
-
解決
わすれなぐさという花について、「古くから詩や物語に登場する」と『花屋さんの花』という本に書かれていた。どんな詩や物語なのか知りたい。
- 回答
-
下記をご紹介した。
・詩「白き露台」桐の花〔1913〕」(北原白秋)「仏蘭西のみやび少女がさしかざす忽忘草(ワスレナグサ)の空いろの花」
『現代日本文学大系 26 北原白秋 石川啄木集』(筑摩書房,1972.2)
・俳句「雨覆」〔1948〕「勿忘草わかものの墓標ばかりなり」(石田波郷)
『石田波郷の俳句-雨覆の世界-』(村沢 夏風/著 学文社,1966.7)
・海潮音〔1905〕〈上田敏訳〉わすれなぐさ「ながれのきしのひともとは、みそらのいろのみづあさぎ」
『海潮音:改版』(上田敏訳 新潮社,1992)
・詩「わすれなぐさ」(ウィルヘルム・アレント)
『新・ちくま文学の森 1 恋はきまぐれ』(鶴見 俊輔/[ほか]編 筑摩書房,1994.10)
ほかに、フリワード“わすれなぐさ”・“忘れな草”・“勿忘草”で検索、下記の資料などタイトル等に含まれるもの
“忘れな草”もしくは“勿忘草”をキーワードにした、青空文庫http://www.aozora.gr.jp/ (2010.12.14確認)の検索結果をご覧頂いた。
2010.12追加
下記の用例あり。
・桜の実の熟する時〔1914~18〕〈島崎藤村〉一「勿忘草(わすれなぐさ)の花を画いて、それに学び覚えた英詩の一節(ひとふし)なぞを書添へて」
・がらくた博物館〔1975〕〈大庭みな子〉すぐりの島「勿忘草を描いたカップと台皿だのトーテムの彫りのあるスプーン」
・ドイツの伝説(ルドルフとベルタという恋人同士の話)
作品名
・白秋・三木露風(ろふう)の全ページ詩特集『勿忘草(わすれなぐさ)』(1912.6)
・ 『勿忘草(わすれなぐさ)小路』Forget-Me-Not Lane(71)(ニコルズ ピーター)
あい‐みじん[あゐミヂン]【藍微塵】(「わすれなぐさ(勿忘草)」の俗称)の用例。
・花筐〔1944〕〈三好達治〉水のほとりに「水のほとりに来てみれば み空のいろの艸の花 藍微塵とて名もはかな ひとのこころのにがき日を」
・断腸花〔1978〕〈石原八束〉「藍微塵遠き師の恋歌の恋」
- 回答プロセス
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1.商用データベース「Japan Knowledge(ジャパンナレッジ)」(事典・辞書等)を調査
コンテンツのひとつ「日国Online」で、“わすれなぐさ”をキーワードに全文検索。
下記が用例として出てきた。
詩「白き露台」桐の花〔1913〕」(北原白秋)「仏蘭西のみやび少女がさしかざす忽忘草(ワスレナグサ)の空いろの花」
俳句「雨覆」〔1948〕「勿忘草わかものの墓標ばかりなり」(石田波郷)
海潮音〔1905〕〈上田敏訳〉わすれなぐさ「ながれのきしのひともとは、みそらのいろのみづあさぎ」
各用例の作品を含む図書をご提供。
2.当館所蔵検索
フリワード“わすれなぐさ”・“忘れな草”・“勿忘草”で検索、下記の資料など、タイトル等に含まれるものをご紹介。
詩「わすれなぐさ」(ウィルヘルム・アレント)
『新・ちくま文学の森 1 恋はきまぐれ』(鶴見 俊輔/[ほか]編 筑摩書房,1994.10)
3.青空文庫http://www.aozora.gr.jp/ (2010.12.14確認)を調査
“忘れな草”または“勿忘草”で検索。
資料中に記述のあるものが見つけられることをご紹介。
2010.12追加調査
1.商用データベース「Japan Knowledge(ジャパンナレッジ)」(事典・辞書等)を調査
“わすれなぐさ”で検索、6項目見つかり、うち下記3項目に用例あり。
・わすれな‐ぐさ【勿忘草】(『デジタル大辞泉』)
「―わかものの墓標ばかりなり/波郷」
・わすれな‐ぐさ【勿忘草】(『日本国語大辞典』)
桐の花〔1913〕〈北原白秋〉白き露台・白き露台「仏蘭西のみやび少女がさしかざす忽忘草(ワスレナグサ)の空いろの花」
雨覆〔1948〕〈石田波郷〉「勿忘草わかものの墓標ばかりなり」
・【ワスレナグサ】(『日本大百科全書』)
ドイツの伝説(ルドルフとベルタという恋人同士の話)
“わすれなぐさ”で全文検索、9項目見つかり、うち下記6項目に用例あり。
・【朱欒】(『日本大百科全書』)
白秋・三木露風(ろふう)の全ページ詩特集『勿忘草(わすれなぐさ)』~(1912.6)
・あい‐みじん[あゐミヂン]【藍微塵】(『日本国語大辞典』) 「わすれなぐさ(勿忘草)」の俗称。
花筐〔1944〕〈三好達治〉水のほとりに「水のほとりに来てみれば み空のいろの艸の花 藍微塵とて名もはかな ひとのこころのにがき日を」
断腸花〔1978〕〈石原八束〉「藍微塵遠き師の恋歌の恋」
・みず‐あさぎ[みづ:]【水浅葱・水浅黄】(『日本国語大辞典』)
海潮音〔1905〕〈上田敏訳〉わすれなぐさ「ながれのきしのひともとは、みそらのいろのみづあさぎ」
・みやび‐おとめ[:をとめ] 【雅少女】(『日本国語大辞典』)
桐の花〔1913〕〈北原白秋〉白き露台・白き露台「仏蘭西のみやび少女がさしかざす忽忘草(ワスレナグサ)の空いろの花」
・【を】(『日本国語大辞典』)
桜の実の熟する時〔1914~18〕〈島崎藤村〉一「勿忘草(わすれなぐさ)の花を画いて、それに学び覚えた英詩の一節(ひとふし)なぞを書添へて」
・【ニコルズ ピーター】(『世界文学大事典』)
『勿忘草(わすれなぐさ)小路』Forget-Me-Not Lane(71)
“勿忘草”で全文検索、8項目見つかり、うち下記3項目に上記に重複しない用例あり。
・だい‐ざら【台皿】(『日本国語大辞典』)
がらくた博物館〔1975〕〈大庭みな子〉すぐりの島「勿忘草を描いたカップと台皿だのトーテムの彫りのあるスプーン」
“忘れな草”で全文検索、4項目見つかるが用例なし。
- 事前調査事項
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『花屋さんの花』を読んだ。
- NDC
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- 文学 (900 9版)
- 参考資料
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- 商用データベース「Japan Knowledge(ジャパンナレッジ)」(事典・辞書等) 「日国Online」
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『海潮音:上田敏訳詩集 改版』新潮社,1992 ISBN 4-10-119401-7(当館書誌ID:0000488629)
『現代日本文学大系 26 北原白秋 石川啄木集』筑摩書房,1980 (当館書誌ID:0070066647)
『石田波郷の俳句-雨覆の世界-』村沢 夏風/著 学文社,1966.7 (当館書誌ID:0080283638) - 『新・ちくま文学の森 1 恋はきまぐれ』鶴見 俊輔/[ほか]編 筑摩書房,1994.10<当館書誌ID:0000420224>
- 青空文庫 http://www.aozora.gr.jp/ (2010.12.14確認)
- キーワード
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- わすれなぐさ
- 勿忘草
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 事実調査
- 内容種別
- 言葉
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000042656