都立DBを<身土不二>で検索すると5件ヒットする。
資料1:の巻頭に 「身土不二(しんどふじ) 」とあり、 「体と土とは一つである」とし、人間が足で歩ける身近なところ(三里四方、四里四方)で育ったものを食べ、生活するのがよいとする考え方。生物とその生息している土地、環境とは切っても切れない関係にあるという意味合いで使われる。文献として最初に登場するのが、中国の仏教書『盧山蓮宗宝鑑』(1305年、普度法師編)といわれ、仏教界では身土不二しんどふにと読む。食養を唱える医療関係者、料理研究家、さらに食・農・環境のあり方を探る生産者や消費者の間で、「地産地消」「地域自給」などの言葉とともに、食にたいする思想、信条の一つとして用いられる。と記述がある。
【後日調査】
資料2:に「身土」の項目あり。「仏語。身体と国土。衆生や仏菩薩が受ける正報と依報(えほう)の二つ」とあり、『往生要集』(984-985)等からの引用がある。
資料3:には「身土」「身土不二」(しんどふに)の両方の項目がある。「身土』は『国語大辞典』の解説にほぼ同じで、『教行信証』からの引用あり。「身土不二」は『正報である身と依報である土との一体不二をいう。→身土」とあり、『雑談集』(説話。無住道暁著。1304―1305年成立。『日本古典文学大辞典による)からの引用あり。『例文仏教後大辞典」の例文は日本仏教から引用されている。
インターネットでは、仏典のデータベースである「中華電子仏典協会」
(
http://www.cbeta.org/index.htm)で、<身土不二>で検索すると数件ヒットする。そのうちの1件『維摩經略疏垂裕記』(大正大蔵経 第38巻)をとりあげてみると、宋の智円(没年1022年)の著述である。『盧山蓮宗宝鑑』(1305年)より古い時代に成立している。(最終検索日:2006.4.20)