そのものずばりの数値を端的に示している資料は見出せないので、物価の変遷に関する資料で、当時の物価がどのくらいの値段であったかを確認していただき、それと現在の値段とを比べて、当時の1000円という値段の価値を推定していただくことになります。ただ、当時と現在では社会の状況が全く違うので、数値の上だけの比較は慎重にする必要があるでしょう。
『日本の物価と風俗130年のうつり変わり 明治元年~平成7年」 (文教政策研究 1996)
明治以降の各年代の時代概況とともに、当時の日用品や公共料金、家賃、給料その他さまざまなものの値段が記されており、昭和15年のページを見ると、米、外食、給与月額等の記述があります。また、巻末にさまざまな値段の年代ごとの表があり、参考になります。
『物価の世相100年』(岩崎爾郎著 読売新聞社 1982)
時代ごとに世相と物価が記述されています。昭和15年の部分は、p.114~117です。巻末に、主要品目別年表があり、賃金、主食、外食、酒類・煙草、銭湯・理髪、乗り物、円価(1円、10円、100円の値うち)の年代別価格表になっています。
『値段の明治・大正・昭和風俗史』『同 続』『同 続続』 『同 完結』(朝日新聞社 1981~1984)、『値段史年表 明治・大正・昭和』(朝日新聞社 1988)
『週刊朝日』に連載された値段のエッセイで、アンパンから宝くじや大工の手間賃、総理大臣の月給等さまざまなものがとりあげられ、それぞれの年代別値段表が付いています。
『日本長期統計総覧』第4巻(日本統計協会 1988)
『完結昭和国勢総覧』第2巻(東洋経済新報 1991)
明治以降の主要統計を時系列で集大成した総合統計です。物価統計を収録した巻で当時の物価を知ることができます。「品目別東京小売価格」 「実収入階級別1世帯当たり年平均1か月間の収入と支出」 等に昭和15年の分が出ています。